★弁天喜楽会囲碁★

     

石をさばく

2006-08-07 05:53:55 | さばき
2006/8/7(月) 晴れ

囲碁 石をさばく
さばきとは、物事のもつれをただすことをいうが、碁では重い石を軽く、危なそうな石を安全に、そして大きな意味で乱れそうな局面を手際よくまとめる行為をいう。

白先 切りの筋
つがぬ筋があるなら、切っていかねばならない筋もある。

この形で白はどこをどう切って、どういう形に持っていくのがよいかというのである。


1図

まず放っておいて黒1とぶつかられ、白2のツギとなっては、切るチャンスを失う。それの来ない間に一仕事しなければならない。


2図

白1と突き当たればこの石は安定する。これでいいといいたいところだが、黒2と守らせてはもったいない。もう一工夫がほしいのである。


3図

白1の切りは、切り違い。黒2以下8と応じられ、白、い、黒、ろ、となって失敗である。


4図

(切り) お灸にもツボがある。やはり切りもつツボにはまらなければ効果を発揮しない。この形では白1のキリから持っていくのがうまい手である。


5図、6図(正解)

6図

白1に対して黒2とカカエるなら、白3,5と隅をオサエていくのがよい手。黒6とカカエさせ、それから白7,9を決める。白11のオサエが先手で、これで自分の石の形がしっかりし、また辺も厚くなった。これをもって正解とする。2図とはだいぶ様子が違うが、隅は攻め取りだから見た目ほど損はななく、それと白、いの利き、もしくは、ろ、の半ぎきかあって、これの辺に及ぼす影響力は計り知れない。場合によってはその威力でへんの黒一子が枯れ死にするケースだってあり得るのである。


7図

白1のツッパリに黒2と応じられて、これはきかし損である。前図のような辺のききがなく、せっかく犠牲子を放ちながら十分の成果をあげていない。


8図

これも正解のひとつであるが、白1のきりに黒2とツグなら、白3,5から7とここを切って打つ余地を残す。中の黒2子を攻めている限り切断した白の二つの石がしのぎに苦労することはあるまい。すぐ5,7と動かないにしても、この余地を残すことは重大である。