ヒグラシ鳴く

2005-07-25 23:49:02 | 日記・エッセイ・コラム
買い物帰り、玄関を開けようとしたとき。ヒグラシがないているのに気づいた。

そういえば、梅雨も明けの頃といえば、すさまじい蝉の大合唱がはじまるはずだが、今年はまだ1,2匹の鳴き声を聞いただけ。その代わりなるかな、早くも玄関先の草やぶからヒグラシのシンシンシンといういかにも涼やかで、もの悲しげな鳴き声が聞こえてきた。

ヒグラシの鳴き声をきこうと夕方、縁側に座ってみた。久々に座った縁側の板からは、昼間の陽のぬくもりが感じられる。軒先には風鈴がゆるやかになびき、まれに高い音を響かせる時、ふとその存在を思い出した。傍らのおぼんには冷えたスイカが並んでいる。もう少し陽が落ちたらビールにしようと思いつつほおばる。
どこからか蚊取り線香の煙が薄くただよってきた。そういえば去年、蚊取り線香をたくため、ブタさんの陶器を買ったのだが、あまり出番がなかった(ずっとエアコンつけてたし)。それを今年初めて使ったのだろう。陽を失ってもなお、ヒグラシはシンシンといい感じに鳴き続け、ビール片手に「わびさび」の気分を満喫したのだった。


とまぁ妄想はこれぐらいにして。。。
「あ、ヒグラシだ」と心の片隅では思いつつ、玄関を閉めクーラーの効いた部屋へ急いだのだった。

コメント
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