私が最初に好きになった木は
サンゴジュの木でした。
小さい頃から
20歳になるまで家の垣根に
サンゴジュの木が植っていました。
サンゴジュの葉は
少し分厚くて
緑が輝き
ツヤツヤしています。
そして
大きくもなく、小さくもなく
ほどよい上品な形です。
垣根でしたので
サンゴジュの木の本当の姿は
わかりません。
自然に生えているサンゴジュの
木を見たことがないのです。
次に好きになった木は松です。
20歳の時に父が亡くなり
「父親が亡くなったのだから
就職しなければならない」と
いうことで
大人が決めた会社に勤めた2年の間
私は松の木に
とても助けられました。
会社の近くの公園に
松の木が3本生えていて
毎朝その松の木のところへ行ってから
会社に行っていました。
その時に拾った松の枝は
お守りにしていて
いつも持ち歩き、今でも
その枝は私の部屋にあります。
20年前にこの地に越してから
好きになったのは
槙(マキ)の木です。
槙の木は
人にとても協力的です。
剪定によって
かっこいい植木にもなるし
垣根にもなるし
御神木みたいな大木にもなります。
葉が
ほっそりしていて
とてもきれいな形です。
カヤックのように。
この地で好きになったもう一つの木は
マテバシイです。
実家にいる頃、
私はマテバシイの木の剪定がいつも
上手くいかず
「クセの強い木」などと
思っていたのですが、
人の手が入っていないマテバシイは
とてものびのびして
力強いことがわかりました。
「待てば椎の木になれる」なんて
どうしてそういう名前なのか
わかりませんが、、、
葉はとても大きく
しっかりしていてツヤツヤで
実も大きく立派です。
私のSUPのボードは、マテバシイの葉のようです。
一昨年から
好きになったのは杉の木です。
大きな台風で
杉の木が、折れて
家の屋根に倒れました。
倒れた杉の皮は
蔵の屋根の瓦の下に敷こうと思い
皮を剥いだ時、
本当にきれいな木肌が出てきて
杉の木が今まで
どれだけ人間の生活に役立ってくれていたのか、、はじめて考えました。
山での生活は
多くの木に囲まれています。
木は空に向かって日々成長して
いつか
この築200年の家ものみこむ勢いです。
それはそれで良いかな、、、なんて
思っています。