遊ちゃんと2人だけの夜

・・自分記録の独り綴り・・

水に咲く薔薇

2019-09-08 21:20:33 | 風の音
涼し過ぎる8月の末に、あまりに涼しくて、

ああ、もう秋がきて、
このまま、侘しい秋に突入するのね、
と思った。

そういうものだ。

そう思わせといて、そんなことはない。


暑いわ、今日は35度よ。


ドバイは37度。
ドバイには、やっぱ住めないわね。


ちなみに、
息子のお嫁さんが行ってるハワイは、
深夜は14度。日中も21度。ハワイどうした?
もうちょっとハワイらしく、気温を維持してほしいわ、

バンコク28度。ここは29度。

バンコクより気温が高いなんて、
地球はどうしたんですか?
これじゃあ、開高健文学は生まれんな。
あ、あれは、ベトナムか。


酔ってるな。


蒸し暑かったかな、昔のバンコク。
忘れた。いや、暑かった。


楽宮ホテルの、
あの蒸し蒸しの、脳細胞を麻痺させる混沌とした、

汚れ、

けがれた気配の中の、

世界中を遮断した、

あるがままの、真実。。

ハタチそこそこの、世間知らずの怖いもの知らずの。

男のサガも知らない目に映った、

娼婦と重なって戯れる男を見た衝撃の、


いや、
単に蒸し暑い、汚い安宿のベッドの上で、

服を着たボランティアボスと、
服を着た馴染みの娼婦が戯れて重なっていただけ、だけど、


世間知らずの女子大学生には、
充分に衝撃的で、


それは、
彼女が娼婦だと知っていたからだけど、


名前、何だったかな?
子持ちの、性格のいい人だった。

あ〜 名前は何? 忘れた。
顔は覚えてる。


関西学院大学の男の子は、
動揺もなく平然としてだけど、

私には衝撃的だたなあ。


びっくりして、世界がひっくり返った。


衝撃を受けて、部屋を出たら、
ボランティアボスが、激しい口調で私を叱った。


え。。

私が間違ってる。私がいけない。


ボランティアボスはカンカンだった。

その馴染みの娼婦が、私の態度に傷ついたと。


娼婦が傷ついた?
私の動揺は失礼だった?



世界は計り知れない。




私の感覚は、
私は、この世に通用しない。



ボランティアボスは、私を許さなかった。
なんで、健気な彼女を傷つけたのかと。


世界がグルグル回って、私には訳が分からなかった、


私は、ものすごくバカで、
とんでもないことをしたらしい。。
娼婦を傷つけた。

子持ちで、生活のために稼いでいた娼婦は、
日本から来たバカな女の子に、
誇りをズタズタにされたらしい。



私はウブ過ぎた。
私が足を踏み入れるにはディープ過ぎるバンコクの宿だった。




なんで思い出したかな。


楽宮ホテルといえば、そんなとこ。

壁一面に、芸術的な落書きがあった。
怪しい怪しいバックパッカーの巣だった。


今は、ないよね。
楽宮ホテル。


何を書いてるんだろ。


酔ってるせいかな。







タイトルに戻ろう。




暑すぎて枯れかけた薔薇を切った。
水切りして、切り花にして、花瓶にいけた。

間違えて切ったミニバラの、小さな赤い蕾。

水に浸して数時間おいたら、咲いた。

愛おしい。


小さな薔薇。1センチに満たない薔薇。
咲くじゃないの。ありがとう。



35度におののいて、
枯れた私の最愛のジャストジョイも、
水切りしたら、息を吹き返した。

枯れかけの薔薇も、
枯れながらも、生きてる。

さっきより、開いてる。


ありがと、ありがとう。

小さな小さな、誰も目に止めない、
私だけに咲いてくれるあなた達に、ありがとう。


こんなダメなわたしの味方についてくれてありがとう。

小さな味方に励まされる。
ほんとに嬉しい。
生きてるって、これが目に映って、
小さな小さな潤いに浸ること。






そして、夜になったから、眠り始めた薔薇、
花びらを閉じたのね、おやすみなさい。
愛してるよ、ありがとう。










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