遊ちゃんと2人だけの夜

・・自分記録の独り綴り・・

茶色いカモ汁をうまいと言う

2025-01-12 05:51:40 | 家族・家族まわり
夜は本を読んで過ごすつもりだったけど、
叔父から電話が来た。 
今日は行けない、と断るが、
いや、ちょっとでいいから来い、としつこい。
私が守るべきはまず自分の体調。
酒の相手をしてあげてる状況ではない。
「カモ鍋をしたから来い」と言う。
私はカモ肉の匂いも味も苦手。
当然食べたくないし、余計に行きたくない。
私が「今はお酒は飲めない」と言っても、
飲まなくていいから来いと言う。
カモ鍋食べず、ビール飲まず、何しに行くんだ?
でも、もう、あまりにうるさいから、
1時間だけ行くことにした。
道路挟んだ向かい側にイトコ夫婦の家。
たまにイトコを呼べばいいものを・・



鍋から3人分お皿によそってと言われ、
お鍋の蓋をとったら、ギョギョギョッ!

「え? これ何?」と思わず声が出た。

ものすごく茶色いお汁の中を、
細く茶色い線状の波が覆っている………

え。。。
大失敗、または大勘違い以外、何ものでもない。
これをカモ鍋と呼ぶことが許されるのか?

「なんでこんな色なの?」

隣りに立つ叔母が答える。
「何だろねえ、椎茸から色が出たんだよ。」

んなわけはない。



そこで、ふと思い出した。
もしか? ヨシコさんが作ったのか? ←嫁

年末の夕食時も、郷土料理の色に驚いた。



鍋を開けたら、大海(だいかい)が煮込んだ醤油色してた。
皿に小分けすれば、少しは色が薄まるが、
鍋の中は、何度も煮返した関東のおでん汁の色。
ちょっとメマイがした。

大海は、それぞれの家庭で具材も味も違うけど、
いくら何でも、これはないな、という感じだった。
今夜のカモ鍋、年末の大海に似てる。



亡き母の大海は絶品だった。
(お正月料理、いい寿司は新潟県一だったけど、再現不能)
母は鶏で出汁を取っていた。普通はそうだ。
大海は、汁が多少多い煮物なのだ。
なのに、叔母のは豚肉を使う。
私に言わせると叔母のは大海ではない。醤油系の豚汁だ。
でもずっと黙って食べていた。豚汁だと思いながら。
それを2年くらい前からヨシコさんが作ると、
アッ!と驚く煮詰まった茶色いゴッタ煮!


人を散々けなしながら、
私の大海も、出来は良くない。



私のは、「大海」風の、見た目それらしき何か。
母が亡くなってから、年末に初めて自分で作った。
母とはまず具材が違う。買い物ミスだ。
母の味を再現したかったのに、別物に仕上がった。
自分では失敗だと思ったけど、
娘な気に入って、鍋が空になるまで1人で食べてた。

それでも見た目は近い。
丁寧に鶏ガラで出汁を取ってある。
糸コンニャクが太くなったり、
水煮タケノコでなく、缶詰のやわらぎタケノコを使ったり、
どーもチクワが大量過ぎたり、
といろいろミスはあれど、
見た目が似てる!から圧倒的に私の勝ちだ。
料理として味は美味しい。



てのは長々しい余談だ。

2回も出すけど、これがカモ鍋と呼んでたもの。
カモは入っているけど、、、
茶色いカモ汁?





叔母が年のせいで料理を作れなくなり、
あの何もしない何もでなきない嫁が、
最近やっとごくたま〜に作ると、
非常に色の黒い、醤油味だけの塩っ辛い物が出来上がる。

それを叔父が、うまい、と食べる。

こんなに様々な具材を入れてあるのに、
素材の風味が全くしない。
どうやったら、そうなるのか不思議だ。

叔父は元から味などわからない人だから、
とは思いつつ、かわいそうになる……
数年前まで叔母の料理は美味しかったのに……

叔母も、美味しいとは言わないが、
嫁の超まずい「大海」や「カモ鍋」を黙って食べる。

私も食べた。
醤油だけの味の料理は、去年から数回食べている。

鍋の蓋を開けた瞬間ゾッとした「細く茶色い線状の波」は、
系コンニャクを大量に入れたせいだ……

年末の大海と、今回のカモ鍋の違いは、
単に豚肉かカモ肉かの違い。
だから、ヨシコさんにも作れたのだろう。
ほんと信じられないほど料理のできない女だ。

写真右は、スーパーのおいなりさん。

私が「夕食」に付き合ったのは、
ノンアルコールビールとこの2皿。


叔母が作った、 
生のタラの卵を、
酒・みりん・味の元・醤油で味付けしたもの、は遠慮した。
叔母の生の料理は、怖くて食べたくない。



叔母は明らかに老いが進んだ。


叔父はまだ船を買う気でいる。10月に84歳になった。
先日も糸魚川まで船を見に行った。
自分1人で運転して、朝出て夕方に戻り、
夜には地元飲み屋で23時過ぎまで飲んでた。
二日酔いも疲れも無い!と自慢する……
とは言うものの、話しぶりが酷くワガママになり、
感じ悪い年寄り爺さん特有の話し方になってきた。
出来ないことが多くなった叔母を庇いながら、
叔母に悪態をつくことも増えた叔父に、叔母は閉口している。




埼玉の叔母は、91。
新潟市の叔父は、87。
子どもはいるのに2人とも自宅1人暮らし。
大変だろうなあ。


うーん、なんだかなあ。
私もこの先を見据えて、日々を整えねば。
そして何より自分の時間を大切に使わねば。



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