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個展に向け着尺、帯を同時に進めています。
昨日は帯が2本織り上がり湯通しと伸子仕上げをしました。
画像では色をお伝えできないのが残念ですが、フワッとした桃+紅茶染めの明るい茶系と楊梅の白茶で主に構成されています。格子の白っぽい糸は五加木(うこぎ)染でごく薄い緑です。昼間の光を受けてなんとも言えず引き込まれる美しい色でした。
太鼓の途中から微塵格子になり、前中心を過ぎたあたりでまた縞になります。
若練のパリッとした節糸を多用して、草木系の自然布のような色合い、風合いに仕上がりました。
しかし、やはり絹の光沢があります。
あまり帯らしくないかもしれませんが、帯用に織ったいわゆる呉服的な帯というものでないものを好む方もいます。さりげないナチュラルなテイストのものが合う着物もあります
。
私は着尺と帯を同じ経糸を利用して織ることも時々あります。
紬のような洒落着にはいろいろなタイプの帯があって良いと思います。
取合せることによって、布と布そのものの力の共鳴も楽しみたいですね。
上質の布は何気ないものでも取り合わせてみると静かに、けれど強い存在感を呈します。
糸は、布はなんと正直なのか・・・と気付かされます。
今回の個展でも、さりげないけれど上質の帯が数点ご覧いただけます。
お手持ちの紬、結城や大島、御召などとも合わせてご覧いただければと思います。
個展、5月5日のプレヴューのお知らせはこちらから。