「桶谷寧の茶碗を観る会」のご案内です。
世界に三碗しか現存しないといわれる南宋時代に焼かれた曜変天目茶碗を再現された、
京都の桶谷寧さんの茶碗を観る会を新宿の玄海「桐の間」で行います。
2008年にかたち21の企画で桶谷さんの展覧会を町田市の可喜庵でさせていただきましたが、私もその時以来、彼の茶碗に魅了されている一人です。
2011年に櫻工房内で「観る会」をした時の様子はこちらから。
私は若い頃に、大阪の東洋陶磁美術館で油滴天目茶碗(国宝)を観たことがきっかけで、静嘉堂文庫美術館の曜変天目茶碗を知ることになったのですが、観た当時「すごい!」と思っていました。
先月久し振りに観てきましたが、桶谷さんの曜変を自然光の中で手にとって朝から晩まで時間帯による色の変化まで観てしまったせいか、少しトーンダウンしてしまいました。。。
というのは美術館の照明では曜変は真価を発揮するかたちで観ることができないということです。
曜変の深い深い青黒い地の部分に光が反射して虹彩を放つのですが、もう少し「光を!」と言いたいです。
モノは光によって見えるのですから、光による褪色などはないやきものは、自然光が少しでも入ったらもっと美しいのだろうにと思います。
静嘉堂に限らず美術館全般に言えると思いますが、展示に工夫があると良いと思います。
玄海「桐の間」は障子越しに自然光が入ります。
また今回静嘉堂でもう一つ確認できたことは桶谷さんの黒織部は長次郎(楽家初代)の黒織部を彷彿とさせるということです。
そのことで気づいたことは桶谷さんの制作は小手先の技術や陶土、釉薬の調合にこだわるのではなく桃山期の陶工のあり様に思いを馳せているような気がします。
アバウトだけれど大事な所は押さえてある。
何を目指すのかがきちっと見えていて、そしてその再現だけをしようとしているわけではなく今という時代の中で自分の世界も築こうとしているのかと推察いたします。
もちろんその努力は大変なものだと思います。
その曜変天目茶碗も含め井戸、黒織部、志野茶碗、盃などをご覧いただきます。
工芸評論家の笹山央さんの進行で、桶谷さんにもお越しいただき、二人の話をまずは伺います。
やきものだけでなく、モノを作る上での臨む姿勢や発想の方法などはジャンルを超えて普遍性をもって参考になる点があります。
それにしても桶谷さんはいかにも陶芸家風でないところがいいです。
飾り気のない方ですが、淡々と自分にできる本当のことを、賢く頑張っておられるようにお見受けします。
会の後半はお食事をしながら歓談を楽しみたいと思います。
よかったら着物でご参加ください。
最新号の『かたち』No.11この度の会でも手にとってご覧いただける作品をご紹介しています。
2月1日が5期目の更新時期になっておりまして、更新をいただいたみなさまありがとうございました。
「かたちの会」新規の会員も募集しております。
暮らしや生き方、ものの見方、創作を深めてくれます。一度是非会誌のご購読を!
詳細は笹山さんのブログからご覧ください。
次号の発行は4月になります。
世界に三碗しか現存しないといわれる南宋時代に焼かれた曜変天目茶碗を再現された、
京都の桶谷寧さんの茶碗を観る会を新宿の玄海「桐の間」で行います。
2008年にかたち21の企画で桶谷さんの展覧会を町田市の可喜庵でさせていただきましたが、私もその時以来、彼の茶碗に魅了されている一人です。
2011年に櫻工房内で「観る会」をした時の様子はこちらから。
私は若い頃に、大阪の東洋陶磁美術館で油滴天目茶碗(国宝)を観たことがきっかけで、静嘉堂文庫美術館の曜変天目茶碗を知ることになったのですが、観た当時「すごい!」と思っていました。
先月久し振りに観てきましたが、桶谷さんの曜変を自然光の中で手にとって朝から晩まで時間帯による色の変化まで観てしまったせいか、少しトーンダウンしてしまいました。。。
というのは美術館の照明では曜変は真価を発揮するかたちで観ることができないということです。
曜変の深い深い青黒い地の部分に光が反射して虹彩を放つのですが、もう少し「光を!」と言いたいです。
モノは光によって見えるのですから、光による褪色などはないやきものは、自然光が少しでも入ったらもっと美しいのだろうにと思います。
静嘉堂に限らず美術館全般に言えると思いますが、展示に工夫があると良いと思います。
玄海「桐の間」は障子越しに自然光が入ります。
また今回静嘉堂でもう一つ確認できたことは桶谷さんの黒織部は長次郎(楽家初代)の黒織部を彷彿とさせるということです。
そのことで気づいたことは桶谷さんの制作は小手先の技術や陶土、釉薬の調合にこだわるのではなく桃山期の陶工のあり様に思いを馳せているような気がします。
アバウトだけれど大事な所は押さえてある。
何を目指すのかがきちっと見えていて、そしてその再現だけをしようとしているわけではなく今という時代の中で自分の世界も築こうとしているのかと推察いたします。
もちろんその努力は大変なものだと思います。
その曜変天目茶碗も含め井戸、黒織部、志野茶碗、盃などをご覧いただきます。
工芸評論家の笹山央さんの進行で、桶谷さんにもお越しいただき、二人の話をまずは伺います。
やきものだけでなく、モノを作る上での臨む姿勢や発想の方法などはジャンルを超えて普遍性をもって参考になる点があります。
それにしても桶谷さんはいかにも陶芸家風でないところがいいです。
飾り気のない方ですが、淡々と自分にできる本当のことを、賢く頑張っておられるようにお見受けします。
会の後半はお食事をしながら歓談を楽しみたいと思います。
よかったら着物でご参加ください。
最新号の『かたち』No.11この度の会でも手にとってご覧いただける作品をご紹介しています。
2月1日が5期目の更新時期になっておりまして、更新をいただいたみなさまありがとうございました。
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次号の発行は4月になります。