
この日曜日は基礎コースの紬塾2回目でした。
紬糸や草木で染められた色について、着物や帯としての織物の風合い、堅牢性について5分ほどの織りの映像も交え見てもらい解説しました。また、糸を引き出すワークショップもしました。よく観察することは作る上でも、着る上でも基本です。
説明が先になって、単に知識や一般的イメージを植え付け、先入観を強くしてはいけませんので、まずは一人一人がよく観察、感じたこと、気付いたことを発表してもらい、そして次は繭から糸を引き出したり、真綿から糸をつむいでもらいました。その後に私から、紬糸の基本的なことの解説、発表してもらったことの裏付けにもなることに触れながら、絹の糸、紬織の原点を少しですが体感する学びになるよう行いました。
植物の色についてもじっくり見てもらい、照明を消した薄暗がりでも見てもらいました。色を見るときは光源が大切です。色を○○色と決めつけない見方も大切です。目の前にある事実を観るわけです。
織物の堅牢性と風合いの関係など、背縫いの地の目が割れたりしないような生地の選び方など説明しました。

手で感触を確かめてますね。。

また、機の構造やたての節糸の毛羽、開口させた時の状態なども実際に踏み木を踏んで見てもらいました。

みなさんも着物でお越しくださいましたが、曇りながら蒸し暑い日でしたので、私は藍の小格子にざっくりした半幅帯でお迎えしました(もう少し引きで撮って欲しかったのですが…(^-^;)。
浅葱色のこの紬は35年ぐらい前の仕事で、その頃は藍の着物をよく織っていましたが、紺屋さんも少なくなり、その後はあまり織ることはありませんでした。この着物も褪色がかなりあり、私一代で終わりそうです。6月、9月の普段着です。帯をあれこれ変えてどれだけ着たでしょうか‥。洗い張りもして着ています。
この着物については作品集「樹の滴」にも詳しく書きました。よかったらご覧ください。
半幅も30年ぐらい前に半幅帯として初めて手掛けた試織用のものです。
久々にリバーシブルのピンクの縞のほうにしてみました。3回目のピンクを身に着けたい年ごろとなりました。。(^^♪