「菅総理に直接、進言をする人間が誰もいない。総理が話すのは、側近の和泉洋人補佐官だけ。菅さんは、自分の意に反する意見を聞くとキレて激怒してしまうから、誰も何も言えなくなった
2021年上半期、現代ビジネスで反響の大きかったベスト記事をご紹介していきます。1月28日掲載〈「菅さん、あなたに総理はムリだったね」全国民が思っていること〉をご覧ください。
【写真】安倍総理が恐れ、小池百合子は泣きついた「永田町最後のフィクサー」
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情熱と意志をこめたリーダーの言葉を、国民は欲している。だが彼は下を向き、原稿を棒読みして、ぶつぶつ呟くのみ。ああ、総理の器じゃなかったのか―。国難のさなか、皆、不安でいっぱいです。
当たり散らす日々
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「小池が、犬と猿と雉を連れて来るんだって?」
2021年の新年は、コロナ禍とともに明けた。もはや隠しようもない。この国の為政者としての、菅による大失敗である。
菅は、東京都の小池百合子知事が緊急事態宣言を要請すべく、1月2日に神奈川、埼玉、千葉の知事と共に官邸に乗り込んでくると聞いた際、冒頭のように吐き捨てた。
「菅さんは『小池のパフォーマンスにやられた』と地団太を踏んだ。ただ、その後の世論調査でも『緊急事態宣言が遅すぎる』という声が圧倒的多数を占めているように、先手を打てなかった総理の判断ミス。これまでのコロナ対応はすべて裏目に出ていて、焦る菅さんは官邸で怒鳴り散らしています」(官邸関係者) 菅は普段、小池のことを「おてもやん」と呼んで揶揄している。
おてもやんとは熊本民謡などに登場する、白塗り厚化粧で頬に丸い紅という、滑稽で奇妙な容貌をイメージさせる女性像だ。
「おかめさん」のような女性と言えば分かりやすい。
小池のことをその「おてもやん」に喩えて笑っているという話は、菅の周辺では有名な話だが、こんなことが小池の耳に入ったら、ただでさえ軋轢が噂される両者の関係が、ますます険悪になってしまうことは確実だ。
いずれにせよ、菅に対する国民の信頼は、完全に失われたと言える。1月7日、「必要ない」という自身の言を翻して1都3県への緊急事態宣言を発出した際も、なぜか時折ニヤニヤとしながら会見を行い、国民を失望させてしまった。
「こんにちは、ガースーです(ニタァ)」
先が見えないコロナのトンネルの中でもがく人々が見たいのは、そうした頓珍漢な人気取りをしたり、ヘラヘラと誤魔化したりするリーダーの姿ではない。覚悟と意志、決断力を持って、自分の言葉で国民に語りかけ導いてゆく総理大臣だ。
だが、どうやら菅には荷が重い。「器」ではなかった―。いまや、誰もがそう思っているだろう。
「官邸がまったく、機能していない」
そう語るのは、政権の中枢を知る政府関係者の一人である。
「菅総理に直接、進言をする人間が誰もいない。総理が話すのは、側近の和泉洋人補佐官だけ。菅さんは、自分の意に反する意見を聞くとキレて激怒してしまうから、誰も何も言えなくなった。
田村(憲久)厚労相すら、『コロナの感染状況が危機的だ』という報告をしたら逆鱗に触れ、同席した官僚が渡したペーパーを机の上に投げ捨てられたほど。田村大臣は精神的にかなり追い詰められ、心身ともに参っています」
以下はりんくで、