まるぞう備忘録

無題のドキュメント

正常化バイアスと「小さな警告」。

2019-10-22 10:26:35 | 防災情報。

防災カレンダー
22日。新月週間。





正常化バイアスが生命を奪う。

台風19号の教訓、意思決定を惑わすバイアスの正体
日経ビジネス 河合 薫 2019年10月22日

台風19号の猛襲から一週間以上が経ったが、いまだに被害が拡大している。

 17日の時点で、65人死亡、14人行方不明、349人負傷。全半壊の住宅は94棟、浸水家屋は3万3600棟以上(総務省消防庁)。堤防が決壊したのは7県の59河川90カ所で、水が堤防を越えて浸水した河川も、国管理のもので22河川、都道府県管理では194河川だ(国土交通省)。

 さらに週末には雨が降り、朝晩は急激に冷えるようになった。何をどこから手をつけ、どうやって生きていけばいいのかと厳しい状況に追い込まれている方々のことを思うと、うしろめたい気持ちでいっぱいになる。

 「自然の猛威に人は屈するしかない」と大きな災害に見舞われるたびに、誰もが思う。だが、今回の台風ほど、重要な情報を切り捨ててしまう「バイアス(思考の偏りやゆがみ)」の存在を意識させられたことはない。

 もし、「心はバイアスから逃れられない」という人の本質的特徴をもっと理解できていれば、もっと何かできたんじゃないのか? もっと救える命があったんじゃないのか? そう思えてならないのである。

 「台風など気象による災害は地震とは異なり、予想し備えることができる唯一の災害」。それを信条に気象予報士として若い頃に報道番組に関わってきただけに、悔しくてしかたがないのである。
・・・
 今回の台風では、大雨による被害を想定したハザードマップと実際の浸水地域がほぼ一致している。「頭の上で起こる水害」の可能性が、地形や地質、過去の被害からかなり正確に予測されていたのだ(一部予想されてなかった地域があったと週末に報じられたが)。

 繰り返しになるが、「人の判断、意思決定にはバイアスがかかる」という心のやっかいな機能を理解し、気象庁の「狩野川台風並み」という注意喚起の真意に向き合うことができていれば……。
・・・
 世の中で生じる問題の多くは外部からではなく、私たちの「心」から生じているという不都合な真実を「私」が忘れないことが最悪を回避する唯一の方法なのかもしれない。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00045/




「今回だって大丈夫だよ」と思いたい。

 311のあと、本来ならば津波避難のために高台に逃げるべきだった。しかし家の中で地震で崩れたものの掃除を始める人たち。こうして津波が押し寄せて来た時にはもう手遅れ。
 人には「正常化バイアス」という心の働きがある。緊急時に遭遇した時に「緊急だと認めたくない」という心の働きです。

「今は緊急なんかじゃない。普段の日常と同じ。正常な状態だ。」と思いたいという心の働きです。

 ハザードマップに入っている地域なのに、根拠なく「ここは大丈夫だよ。今までも大丈夫だったし。」と思いたい心の働き。
 防災放送では「避難してください」と何度も放送しているのに、根拠なく「避難しなくても大丈夫だよ。今までも大丈夫だったし。」と思いたい心の働き。



「小さな警告」に耳を傾けるコツ。

 私達の思い込み。バイアス。これを補正したらどうしたら良いのか。
 私は自分の人生で無数の恥ずかしい失敗を経験した結果、それは「小さな警告」である。と辿り着きました。

 「小さな警告」とは「揉み消そうと思えば簡単に揉み消せる、自分にとって都合の悪い警告」のことです。

・揉み消そうと思えば揉み消せる
・自分にとって都合のわるいこと

 というところがミソです。
 先程の災害の例でいうと、自宅がハザードマップに入っていることも、放送で避難を呼びかけていることも、自分が揉み消そうと思えば揉み消せます。警察が来て強制的に連行される訳ではありません。



「耳が痛いこと」ほどチャンス。陰と陽は逆に働く。

 災害に限らず全ての場面において「小さな警告」はその人の人生を助ける。私はそのように思います。
 人には人の思いの癖があります。その癖のおかげで人は道を外してしまう。最悪命を落とすこともある。

 「小さな警告」とは遭難した時に「沢を下るのではなく山頂に向かって登れ」という警告と似ています。
 人はどうしても、道に迷った時は山から降りたくて下る方向を選びがち。これが思いの癖です。でも下ると遭難する。登ると助かる。


 「小さな警告」も自分にとって都合の悪い内容だから認めたくない。しかし認めることで助かる。

 多くの遭難者が「自分の癖とは逆に山頂を登ることで命が助かった」という経験からの法則です。
 同様に「自分の癖とは逆に、揉み消さないで自分の都合が悪いことを真正面から受け止めることで助かった」というのもまた人生も無数の失敗からの経験法則です。うむ。



この人の言葉だけは聞きたくない。ところに「小さな警告」がある。

 自分が尊敬している人からの警告は「小さな警告」ではありません。それは「大きな警告」です。
 「小さな警告」とは、自分が軽んじている相手、人から信用されていない人間の言葉の中に隠されていることも多い。だから「小さな警告」なのです。

 だから人生は面白い。




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
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ふと思いだしましたが、以前も、今回と同じようにコメント欄が炎上したことがありました。
その時、沖縄県知事選挙でしたが、、つい注視がそれてしまい現知事が当選してしまいました。
わたしに起こった事は、つい目を離した買い物かごが悪戯されて、私は気づかずにそのままレジをしてしまうという事がありました。
で、今回は何から目を離したらいけないのだろう?と考えました。
即位の礼の儀式、来月の大嘗祭です。


→ 社会に起きていることと連動している。これもまた「小さな警告」でありますね。ありがとうございます。

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自我の層が厚くなると、自分が自分の本心から遠ざかってしまう。本心が迷子になって分からない、探せないから、表面層の自我たちを納得させる言い訳を探したくなるのかも。潔癖な感情で言い訳や批判や排除をしたがる時こそ、迷い子になった本心を見つけ出せる「時」な気がした。自分実験、頑張ります!

→ 同意いたします。ありがとうございます。

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私は臆病者で怖がりなのか、テレビが目に焼き付いているのか?
ここ連日、近くの川が決壊し、溢れて逃げる夢ばかり見るんです?

避難して怖かったのか?なんなのか、毎日なんですよね。
ちょっとさすがに、約一週間毎日となると、自分がよほど怖かったのかなと、自分の気持ちも見つめています。。(貧乏の怖がりです、貧乏だから災害を余計どうしようと思うのかも?小さな変なこと書いてすみません)

近所の川は一級河川で大きくて、普段はさわやかに流れているけど、私は潜在的にどこか怖いと思っていたのかもしれません。

賃貸だから、いつでも引っ越せるって思っていたけど、実際はお金の都合もつかず、そう簡単ではなかったりして。
でも昔、亡くなった祖父が「川の側は気をつけろよ。何百年に一回かもしれないが川は溢れたら怖いぞ」と言ってたのを思い出します。今は何百年じゃなく、もっと災害頻発しそうな時代ですからね。ちなみに祖父は狩野川台風を伊豆半島で経験し、大袈裟なことは言わない人でしたが、それは恐ろしい台風だった、辺りの道が川になったと言ってました。

いろいろある中、災害とお金の問題も考えてしまうんです。


→ その不安感も「小さな警告」であると思います。
そして金銭的にすぐみは高台に引っ越せないご事情でも、浸水に備えること。そして警戒時は早めに避難すること。

とにかく自分の生命だけは守る。を決意することだと思います。

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自然を畏れる気持ちを取り戻す良い機会だとも感じています。
自然の脅威は、人間にはどうにもならないものだと。
だから、太古から人は真摯に祈って生きていた事を、思い出す時ですね。

これから、避けては通れない自然災害。
大きな目で観たら、
大きな犠牲はあるけれど、
ちゃんとそれをググり抜けて、
御先祖様達は、日本列島で生き抜いて来た。
そのたくましく遺伝子が、
私達の身体に存在しているはずですものね。


→ 同意いたします。ありがとうございます。

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佐賀県も先日の台風の被害が大変でしたが、、なぜか違和感があります。説明出来ないですが、なんとなく。

→ 朝鮮半島を狙う台風と東京を狙う台風の二つに分かれているように思います。
前者の場合九州が通過点になっているのだと思います。

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案の定、すぐに表札はイヤと言う夫。
「ハザード地域」シールは凄く良いアイデアだと思います。
地価が下がるとか言うのがでてきそうですが。
ハザードマップを確認したことが無い人は39%だそうです。
全国どこにでもある 電柱か、街灯でも良いですね。

→ 「自分が危ないところに住んでいるとは認めたくない」という正常化バイアスの一つと思います。
さすがに表札は抵抗はあるでしょうから、ご提案のように街灯や電柱などは良いですね。ありがとうございます。


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今度は、前回の台風より上手く準備が出来ると思います。

→ 多くの日本人が毎回少しずつ防災準備が上手になって行くことは、塞翁が馬だと思います。
想定され準備されれば、それだけで災害発生の因子が代償昇華すると思います。私の仮説です。

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香港から1500万円の寄付があったのを読みました。本当にご自分たちが大変な時に凄いと思いました。感謝!!

→ ありがたいです。ありがとうございます。

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ちなみに、、、もし、私の解釈が間違っていたり、ちょっと足りないという点があったら、まるぞうさんにぜひ教えていただきたい、などと。

→ 解説ありがとうございます。もし補足するのであれば。この宇宙を成り立たせている振動とは「電磁波=電場と磁場の波」の性質を持ちます。陰陽仮説の原点です。



上の図の電場と磁場を「見える事象」と「見えない潜在事象」と置き換えてみてください。これが陰陽の仮説です。

・見える事象と見えない潜在事象は同時に発生する。
・見える事象と見えない潜在事象は正反対真逆である。
・見える事象と見えない潜在事象は位相がずれて時間差がある。

表面事象で手に入れた時、潜在事象では同時に手放している。そして時間差で表面事象でも手放しという現象が起きる。というように。

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ブルームバーグ発信とのことで
以下のような記事を見かけました。

(冒頭のみ抜粋)
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米軍当局者は21日、
日本は中国の軍事的脅威の増大を国民にさらに警告し
攻撃的兵器の保有が許されない状況を再考すべきだと述べた。
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→ お知らせありがとうございます。国民が知ることで災厄が昇華される部分が大きいので、是非知らせるべきと思います。
目に蓋をしていると災厄は近づいて来る。

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こんな人嫌だなって思うことはどこにでもあるけど、そこに学びがあるなら大事な存在ですね。

→ 素晴らしいです。ありがとうございます。

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若い世代で女性天皇賛成が特に多いことを
アピールしています。
・・・
こういうタイミングで
ぬかりなく
打ち込んでくるあたり
これからもまだまだ
制度改革を仕掛けてくるんでしょうね


→ 油断せず観ていきたいと思います。ありがとうございます。

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忘備録を3割くらいで読んで欲しい、なんておっしゃりますが私は真剣に読みます。

→ ありがとうございます。ただ「話3割」でも多いです。もし1割くらいは他の人のお役に立つ内容があれば嬉しいです。

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陰陽はカオスの世界で複雑ですが、「お陰様」の気持ちが心の中心に有れば、マイナスにはならないと思っています。

→ 重い言葉ですね。ありがとうございます。

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