まるぞう備忘録

無題のドキュメント

火山灰に埋もれた街。5。放置された50万台の自動車。

2023-09-28 07:44:17 | 防災情報。

防災カレンダー
28日。12時59分。月の距離が最近から3時間後。

山梨県


大阪北部


奈良





「超渋滞(グリッドロック)」再び。

 富士山噴火で約2週間(?)の降灰のあと、東京都市圏の復興が速やかに進むかどうかは、道路に放置された自動車の数によって左右されるといって良いでしょう。

 311の時は、東京都市圏で大渋滞が発生しました。多くは「電車が止まって帰れない」という家族を迎えにいった自動車であったことでしょう。
 しかしこの時、超渋滞(グリッドロック=交差点に入った車が渋滞によって赤信号でも出られないことで引き起こされる渋滞)が、日本で初めて観測されたと言われます。渋滞解消には丸一日かかりました。



火山灰で動けなくなる50万台の自動車。

 今回も火山灰により首都圏鉄道は早々に運行停止となるでしょう。そうなると311の時と同様にお迎えの自動車が大量に道路を埋め尽くすでしょう。
 あの時と同じ様に超渋滞が発生すると、それは降灰が続く2週間解消することはない。その可能性が高いのです。



 これが噴火から丸1日たった火山灰の積灰予想です。超渋滞が発生しているであろう都市部は、すでに四輪駆動以外の自動車は走行不能3cmの積灰です。
 時間が経つほど、積灰も増えますます増加し、自動車は動きにくくなります。

 夏だとエアコンは必須。冬だと暖房は必須。長期間渋滞に閉じ込められた自動車の中で、ガス欠を起こす車も出始めます。そうするともう本格的に超渋滞の自動車はにっちもさっちも行かなくなります。

 朝の渋滞時間での東京都市部の自動車が40万台ほどと言われます。超渋滞であることや、横浜や川崎でも同様の事象が発生していると考えると、50万台という膨大な自動車が、東京都市圏の道路に「超渋滞」のまま放置されることとなります。

 自動車に乗っている人たちは2週間も車の中で過ごせませんから、火山灰が降りしきる中、多くの人たちは、車を乗り捨てて自宅に徒歩で向かうことなるのでしょう。



インフラが復旧していっても。重大な問題が残る。

 さて約2週間(?)の降灰が終了し、首都圏の復興が開始されます。
 電気水道や鉄道などは比較的早く復旧することでしょう。しかし50万台の自動車が取り残された道路の復旧は、どんなに早くても数ヶ月。おそらく数年はかかる可能性があります。

 一つに火山灰の量です。今回の富士山の噴火で積もった火山灰の量。私達はそれを集めて廃棄作業をしなくてはなりませんが、除去する火山灰の量は311で発生した災害廃棄物の約10倍になります。
 東日本大震災でさえ、これらの廃棄物の処理に約3年かかりました。その10倍の火山灰を除去するのにいったいどのくらいの期間がかかるでしょうか。

 そもそも幹線道路には、数センチ〜数10センチ積もった火山灰と、乗り捨てられた50万台の自動車です。
 まず法律を改正して、火山灰除去のために乗り捨てられた自動車を行政が処分する権限を与える必要があります。(自動車の持ち主もいつ除去作業が開始されるのかわからないのに、再び徒歩で自分が乗り捨てた自動車に戻って待機しているのは困難でしょう。50万台分!)

 特別法(?)が施行されたとして、ロックされている自動車を1台1台レッカー移動することになるのでしょうか。また50万台の自動車はどこに運べばいいのでしょうか。
 そして自動車を1台1台レッカー移動しながら、311の10倍の災害廃棄物(火山灰)を除去していく作業となります。



私達はしばらくはここには住めない。

 鉄道は回復する。首都高も(通行止め規制があったため)早々に回復するでしょう。しかし私達が住んでいる地域の幹線道路の復旧は思ったより時間がかかりそうです。

 なぜなら道路が復旧しない限りは
・緊急車両(消防車、救急車、パトカー)が出動できない。
・住民が火山灰を集めても収集車が入れない。
・物流が回復しないので生活必需品がスーパーなどで購入できない。
・ゴミ収集車が入って来れない。



住めなくなる可能性が高い地域。

 停電や断水を体験しながらも、2週間(?)の降灰期間を自宅避難で生き抜いてきた私達でありますが、少なくとも幹線道路の復旧の目処が立つまでは、東京都市圏の外に移動することとなるでしょう。



 火山の積灰量と人口密度を重ね合わせました。
 積灰量が多いほど被害が大きい。
 人口密度が大きいほど被害が大きい。
 この地図を見ると、横浜市、川崎市、東京23区の被害は大きいように思います。



クハンダ=真っ黒な禍々しいもの。火山灰?

 1400年以上も昔。真っ黒に汚れた禍々しい存在クハンダ(火山灰?)によって、東の都は親と7人の子供のように分かれるだろう。という言い伝えがあったそうです。
 東京都市圏に住む私達2000〜3000万人の住民が移住するべき先。一つの副首都と、7つの地方都市に仮設住宅が用意される。そんな未来かもしれません。



つづく




おまけ(読者の方によって教えて頂いたこと)
==========
乳酸菌オヤジさん
・・・
富士山については、私も近い将来かなりの確率で噴火するのでは、と思っておりました。私も含め、先人の公明正大さをすっかり忘れてしまった現代の日本人を俯瞰してさぞかしご立腹でしょう。同時に関東在住の高齢の母と姉を案じておりました。助けに駆けつけられたとしても、「私はもういいから貴方達は避難しなさい」と、言いそうで、悲しい気持ちになっていました。が、今日の記事を拝読して、水があればあとは備蓄食料があれば、と元気になりました。ありがとうございました。

→ 2週間(?)を生き延びるだけでも相当きつい体験となると思います。明日からはこの2週間の備えを考察していきたいと思います。

==========
京阪奈在住さん
・・・
断水について
本日の記事にて、批判覚悟で書かせてもらいます。
すぐに断水するかと思います。
40年近く関西で水質関係の仕事をしてきて、浄水場への出入りをしてきました、退職したので書けますね。

浄水場は止まりませんが(色々調べました、HPには何があっても止まりませんと記載の所もありますね)

さて一番上のPDF8ページを見て下さい。
御嶽山の例などがありますが、取水がダメになると配水は止めざるを得ないです。
下記 例
https://www.city.iida.lg.jp/site/jougesuido/suido-ame.html

大雨でも取水が出来ない場合がほとんどです(川からの場合、但しほとんどが川)
関西ですと琵琶湖とそれに付随する河川です。
悪い水を取り込むと、浄水場の設備が壊れたり、時間が掛かってしまうなどと困難ですので取水段階ですぐに停止します。
(濁度以外も油分やシアンなどの毒も常時監視しています)警報が出れば自動的に止まります。
もちろん24時間監視で、最近は動物系監視(金魚やメダカで水槽をモニター、通常の監視カメラとは逆で、動きが止まれば警報、取水停止)もしています。

●取水が止まった場合、何日持つかは自治体の設備によります。配水池の貯水量など

ちなみに国会図書館のある自治体も調べました、素晴らしい ↓
https://www.town.seika.kyoto.jp/material/files/group/20/55555.pdf

6ページを見て下さい、自己水=深井戸とありますが井戸水で約半数補っています。

大阪府も私が働きだしたころは、けっこう深井戸を持っている自治体があったのですが、効率化(お金がかかる)のため、ほぼなくなりました。

例えば、関西ですと滋賀の豊郷町は100%井戸水です、自家発電もありますので、何があってもといっては変ですがだいじょうぶですね。予備井戸もあります。

大きい市町村は無理な話ですが、小さい町の良さでもありますね。
精華町は、お金持ちだと昔から住んでいる人が言っています、ですので合併しないんだと

各地方自治体によって違いは大きいです、同じ市内でも場所が離れれば、家に来ている水は違います。電話で聞けば教えてくれます
(うちは約20年前に井戸水50%のブレンドと電話で水道局に聞きました)

・話はそれましたが、広範囲での火山灰で取水は可能と思われますか?(川です)
都会の浄水場の取水は、ほぼ川です
(取水停止の場合、何日可能か電話で聞きましょう、色々検索、調べても出てきませんでした)

まさに火と水の立て直しかと・・・
噴火の場合・・・・
はっきり言います、もう井戸水しかたよりにならないと思います。(地下水しか)
リーマンさんの最近の井戸跡への対策といい、引越し先への水道確認など、井戸水様の狼煙、復活、しかない様な感じが致します。噴火以外でも・・・

富士山がオコラナイ様、お祈りいたします。感謝想起

→ 情報ありがとうございます。
断水と停電については、地域によって避けられないと思います。

降灰終了まで何とか生き残れば、鉄道が回復して東京都市圏の外に避難が出来る。それまでをどうにかして生き延びたいと思います。

==========
東京在住ではないので、それほど危機感はありませんが、時々出張で東京へは行きます。その時どうすべきか自分なりにシュミレーションできました。

→ 今回は首都圏在住の方(あるいはご家族が首都圏にお住まいの方)以外はピンと来ない部分(地名など)多いかと思いますが、消化しておきたいことですので、もう少しお付き合いお願いいたします。

==========
nananaさん

→ 毎日反省の日々です。

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