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ぼくのエリ 200歳の少女 / LAT DEN RATTE KOMMA IN

2010-07-08 10:25:10 | 劇場&試写★6以上

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タイトルから分かる通り、これ、純粋無垢なフツウのラブストーリーではありません
恋した相手はヴァンパイア!


スウェーデンのスティーヴン・キングこと
ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストのベストセラー小説を映画化した異色ラブストーリー。

トライベッカ国際映画祭グランプリはじめ、シッチェス映画祭で金賞、
ブリュッセル国際映画祭グランプリ、ほか60の賞を受賞


ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた試写にて鑑賞。


孤独な少年が、偶然隣に越して来た謎めいた少女と恋に落ちる。
そして、次第に明らかになる少女の秘密。
それは、時を超え今を生き続けているヴァンパイアだった。
戸惑いながらもその現実を受け入れていく過程と、その周辺の出来事が丁寧に描かれる。

またまたネタ切れハリウッドがリメイクに飛びつき、
既に全米で秋公開予定!タイトルは「Let me in」
クローバーフィールド」のマット・リーブス監督がメガホン!

主人公オスカーを、先日絶賛した「ザ・ロード「ザ・ロード」のヴィゴの息子役、コディ・スミット =マクフィが
謎めいた少女エリを「(500)日のサマー」のクロエ・モルツがそれぞれ演じ、
「扉をたたく人」のリチャード・ジェンキンスも出演が決定してる。


スウェーデンのヴァンパイアものというと、3年前に日本でも公開した「フロストバイト」がある。
あれは正統なヴァンパイアホラーだったけど本作はそうじゃない。



最近、ゾンビ映画だけでなくヴァンパイアものも凄く増えて嬉しいなー。
ここ1、2年でも数本あるほど。
「トワイライト」では青年ヴァンパイアに恋する普通の人間の女の子だったけど、
こちらは普通の少年と、ヴァンパイアの少女。


孤独なもの同士。ふたりしか知らない場所を持ち、ふたりだけの合図を送り合う。
二人のセリフのやりとりが切なく、あたたかい。
オスカー役がぴったりのカーレ・ヘーデブラントと、大きな瞳が印象的なエリ、リーナ・レアンデションは共に新人。今後も期待☆

北欧スウェーデンの冬が舞台とあって、寒々しい空の下
はかなげな少年の存在が余計に脆くはかなく感じる。この空気感がまたいいんだよね。
いくら子役が良くてもハリウッド版なんてどうなることやら。




8/10(84点)


ネタバレ部分小文字



こういう今までになかった感じがする作品、大好き
スウェーデンのキングと言われているだけあって、静かに迫り来るような恐怖の描写が素晴らしい!
とくにオープニングすぐの、静かな雪の夜、現れた男が突然とる行動。
残酷ながらもビジュアル的に美しいカット。

いじめっ子たちの存在はありがちなんだけど、
まだ恋を知ったばかりの少年とヴァンパイアの少女というのが
これまでにない新鮮さを持って惹き付けられてしまう!



少女がなぜたった一人だけヴァンパイアなのか?
父親と言ってたあの男は本当に父親なのか?
答えは最後まで明かされない。

直接的に怖いシーンはそんなにないから、ホラーという一つのジャンルではくくれない。
ホラー×淡いラブストーリー。

途中、やりすぎじゃって言うシーンもいくつかあって、
噛まれた後のおばさんが、沢山の猫たちに飛びかかられるシーンは思わず笑っちゃった。
おなじくおばさんが病院のベッドで火だるまとか。

二人の距離と心情をじっくりと静かに描きながら、血に飢えると突然豹変するエリの姿が怖い。
子供が人間に飛びついたり、ゾンビもそうだけど子供がやるとエクソシスト的な怖さがある。
この辺りはホラー苦手な人にはぞっとするのかな?

淡い恋のシーン、全身や目からの流血、いじめっこたちへの復讐。


そこまでやらなくてもと思う人もいるだろうけど後半のシーン。
かなりあそこで遊びが効いてて驚いた!タランティーノもびっくりの残虐さ(笑)

無音の水のなか、切り落とされるもの。

そこで終わっていたらつまらなかっただろうけど、
オスカーが旅に出るラストがまた良かった。ぼくだけのエリとともに。

あ、途中にある、エリの着替えの時に下半身チラ見してオスカーどっきりするシーンでのボカシ。
違和感だけど仕方ないかって思っていたら
輸入版DVD観た方の話によると、あれ、セックス封印のためにあそこを縫っていたんだとか。
☆追記☆(エリは原作では実は男の子らしい!!)

しかし、最近じゃ映倫でもボカシはずしててOKな映画もあるけど
これじゃやっぱりNGだったのか~ ちゃんと出して欲しかったな。



恐さと少年の恋の微妙なバランスが素晴らしく、独特な雰囲気が魅力の作品!

感動のホラー「永遠のこどもたち」の時にも言ったけど、
こちらもホラー苦手な人にも是非観て欲しい珠玉の作品




いじめられっこの少年オスカー。
友達が欲しいという孤独な少年の願いは、同じ12歳のエリが父親と共に隣の家に越してきた事で、叶えられた。
しかし青ざめた顔をした少女の外出は夜だけ。チョコレートも食べられない。
そしてエリが現れた頃と、街では不可解な失踪や殺人が次々と起きはじめる...。
12歳の体に永遠の命を閉じ込められたまま生きるエリは、常に旅をし続けなければならない。
ふたりの幼い恋が終わるかに見えた時、オスカーに悲劇が襲いかかる...。




それにしても、日本では出来る限りホラー色を消したポスターの仕上がり。
うまいけど、オリジナルはもっと怖くてステキ

※予告篇、見せ過ぎなので要注意!

公式サイト
LAT DEN RATTE KOMMA IN /Let The Right One In  2008年  スウェーデン  115min
7月10日より、銀座テアトルシネマにてロードショー



この監督トーマス・アルフレッドソンの新作に、ゲイリー・オールドマンの出演が決定
「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」(原題)
これ、「テイラー・オブ・パナマ」や「ナイロビの蜂」の原作者として知られるイギリスの人気作家ジョン・ル・カレの同名小説の映画化。
脚本は「フロスト×ニクソン」のピーター・モーガンというから、今から楽しみです♪








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