イタリアのアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で、作品賞を含む7冠を獲得!
アメリカの原作本をもとに、映画化。
ということで、予告編も観ずに、今月一番期待だった1本だったんだけど、、、、。さて。
監督は「見わたすかぎり人生」のパオロ・ヴィルズィ。
ひとつのひき逃げ事件をきっかけに、登場人物たちの秘められた利己的な振る舞いが露わになっていく。
お金持ちと彼らに群がる人々。
そこで生まれる欲望と打算の人間模様を描き出した群像ドラマ。
5/10(58点)
観た感想としては、「思ってたよりふつう」
ある夜、起こったひき逃げ事故。
様々な人間の日常が描かれる中、過去の映像によってだんだんと見えてくる事故の当事者とそのつながり。
登場人物が入れ替わり、視点を変えながら、またはそれぞれの人物らは経済的余裕、格差がある
富裕層、中流層、貧困層の三家族の暮らしと欲望を描きながら、事故がなぜ誰によって起きてしまったのか真相を明らかにする。
それによる人間としての保障、人間としての価値とは。というところを描く。
映画としては手法も、見せ方の演出も脚本も目新しい感じがしないし
淡々と何が起こるわけでもなく進む前半は特に眠気もした。
やっぱり思い出すのはタランティーノの時間軸ずらしで見せるような部分と、
アスガー・ファルハディ監督の「別離」(←こっちの方がずっと面白い)にどこか似た感じも。
今更というか、賞を取るほどの映画か〜?って正直思ってしまったな。
テーマは違うけど。
こちらは、いかにお金というものが人生で左右していくか。
まぁありがちなんだけど、富豪の婦人はどこか何か虚しく感じていて不倫に走ったり、
そこをまた軽蔑している息子。この構図ってよく見るようなパターン。だけど
主演の富豪婦人を演じたヴァレリア・ブルーニ・テデスキがいい感じで印象的。
金持ち坊ちゃんは可愛そう。
キャスト。
ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、ファブリツィオ・ベンティボリオ、
マティルデ・ジョリ、ファブリツィオ・ジフーニ、ヴァレリア・ゴリノ、ルイジ・ロ・カーショ
クリスマスの近づいた夜、仕事を終えて家路を急いでいた自転車の男が事故に遭う。はねた車は逃げ去り、男は病院に収容される。
半年前。上流階級に憧れる不動産業者のディーノは、娘セレーナのボーイフレンドが投資家ジョヴァンニの息子と知り、丘の上に住む富豪の父親に接近する。リスクの高いファンドを扱っているジョヴァンニはディーノの下心に気づき釘をさすが、ディーノはウソでかためて多額の借金をして儲け話に乗る。
ジョヴァンニの妻カルラは何不自由ない生活を送りながら満たされず、空しい毎日を送っていた。高校生のセレーナはボーイフレンドとの付き合いに迷い始め、継母の勤める病院で出会ったルカに惹かれていく。
ディーノ、カルラ、セレーナ、それぞれの思惑と欲望が、冒頭のひき逃げ事故をきっかけに紐解かれていく。
公式サイト
IL CAPITALE UMANO 2013年 イタリア 109min