郷が杜備忘録

旅行や読書と日々の行動の記録。
日常のできごとや思い出の写真が中心。 たまに旅行の記事も投稿します!

「七〇歳の絶望」(中島義道)を読む

2018-01-14 | 読書
「七〇歳の絶望」を読む

哲学者「中島義道」の著作。
中島義道(なかじま・よしみち)氏は1946年生まれ。東京大学教養学部・法学部卒業。
同大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了、哲学博士。専門は時間論、自我論。
「哲学塾カント」を主宰。
角川新書、2017年11月10日初版発行

なぜ、この本を手に取ったのか。
以前にも哲学者木田元さんの生い立ちを扱った本を読んだが、「哲学」に何となく興味を持っており
(それは誕生日占いか、星座占いなどで、私は哲学者に向いているなどの表記があったからでもある)
とは言え、なかなか取りつきにくいし、わかりにくいのも判っていたので、興味の持てる、わかりやすい
人の本から手に取っていたのである。また、この本の著者は、以前何かで読んだとき、誰かが
薦めていたのを記憶していたので読んでみたのである。

でも、哲学がわかりにくいことは変わりなかった。ただこの著者は変わった人であることはあるのだが、
正直なところもあり、それは非常に気に入った。
それは自分の講義に関する自己告白のようなところや、妻とのやり取りのこと、絵画に関する他の
作者の評価などにあらわれていたと思う。

ほんの裏表紙に、本書の内容として「どんなに豊かな人生でも『死ぬ限り』絶望的である。中島義道
七〇歳ーー。老境を迎えた哲学者の心境とその日々。」とあった。

「はじめに」において、「人生は『死ぬ限り』において絶望的だと言いたい」ということを、少年のころから
よく知っていた著者は、20歳のころ、この虚しさ、すなわち絶望に対して、信仰によってではなく哲学
によって立ち向かおうと決意したとのこと、でもその時から50年を経過したいま、「絶望」を解決できた
かというと、「ちがう」と告白しなければならないという。ただ、何の解決の糸口もつかんでいないわけ
ではない、という。

著者は50年にわたって「時間」とは何かを考え続けてきた。そして、客観的時間とは、完全な虚構物
ではないかという疑いが増殖し、その一部としての未来はほぼ駆逐したが、過去はそう簡単に倒せる
相手ではないことを自覚しているという。この辺にくると何のことかわからなくなる。
そして、目下、私にとって最大の仕事は、「私の過去」という幻影をどうやって消去できるかを思索する
ことだそうです。誰が何と言おうとも、「私の過去は完全に無である」と腹の底から確信できるとき、
私は絶望から脱出できるのです、と著者は考えています。

もうすでに解らなくなってきましたので、「絶望」がどうであれどうでもいいことです。
このあと、著者の日々の活動が日誌風に出てきて、その中に哲学的思索の中身も時々出てきます。

なかに、この著者の年を取っての習性なのか、騒音問題、節電問題、カルチャーセンターの謝礼問題
など、多数のこだわりについての執拗な追及の問題も出てきます。本人は納得できないことを、哲学的
に追求しようとする癖があるようです。本人はこれを「気晴らし」であると言っています。面倒くさい人です。
でも、こういう人でないと、哲学は考えられないのでしょうか。

哲学を理解できなくてもいい、でも人間最後は死にます。その時には、自分がしたいと思ったこと、
知りたいと思ったことなどを勉強して、未練なく死んでいきたいものだと思います。
念のためですが、私は死にたいと思っているわけでも、死を恐れているわけでもありません。
人間はいずれは死にますが、死ぬ時までは生きていかなければならないのです。
そのためにも、日々一日一日を大事に生きてゆきたいものです。

まだまだやりたいことはたくさんあるので、次は何をしようか考えよう~~~。
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日帰り温泉に行って来ました

2018-01-08 | 日記
昨年から宮城県県南地方を中心に日帰り温泉に行っています。
今年は2回目になりますが、小原温泉の「しんゆ」さんに行って来ました。
お湯もきれいで、温まるいい温泉でした。
道路も雪がなく運転しやすかったです。

帰りに、大河原町にあるコーヒー豆専門店「ジャンゴビーンズ」さんに寄って
コーヒー豆「ジャンゴブレンド」を買ってきて、家で飲みました。
先日テレビで紹介していた場所でした。

これからも温泉巡りは続けます。
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明けましておめでとうございます。

2018-01-02 | 日記
今年もブログをたくさん投稿したいと思います。

昨年末になりますが、孫を含めた親子三代で秋保温泉に行きました。
そのとき、秋保・里センターで工芸品の展示即売会をやっていました。
そこで、写真の「玄昌石・石板画」を購入しました。
作者は村田町在住の「生田目富紀夫」さんで、以前から村田町の道の駅などで
作品を見て、非常に気に入っていたものでした。
小さなものですが、自宅に飾ることにしました。
玄昌石の自然の割肌を生かして、石肌の流れと白色をモチーフに独自の画風で描かれ
独特の味わいを出していると思います。

これからもいろいろなところで、まだまだ知らないものを見つけていきたいと思います。
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