郷が杜備忘録

旅行や読書と日々の行動の記録。
日常のできごとや思い出の写真が中心。 たまに旅行の記事も投稿します!

アンのゆりかご(村岡花子の生涯)

2022-07-20 | 読書

また名取図書館から借りてきた本を読んだ。

村岡花子さんの生涯をまとめた「アンのゆりかご」という本である。

名取市は、カナダと相互交流をおこなっているということで、図書館の入り口にはカナダに関する書籍がたくさん置いてあった。

その中にこの本もあった。

村岡花子さんについては2014年にNHKの朝の連続テレビ小説で「花子とアン」として放送されたのを見ていたので記憶にあり、

もう少し詳しく知りたかったからだ。

 

村岡花子は、旧姓安中はな、明治26年(1893)山梨県甲府市に生まれた。

明治時代の後半にミッションスクール、東洋英和女学院に学び、大正、昭和の世の中を生きて、婦人参政権などの運動に関わり

戦後「赤毛のアン」の刊行に取り組んだ女性である。

花子は、生涯の中でたくさんの人たちとかかわっており、それらは女流文学者や婦人運動家などがおり、その交流の広さが

素晴らしいと思った。

なかでも、白蓮事件で名高い柳原燁子(あきこ)は、テレビでも仲間由紀恵が演じたことで私も知っていて、関心を持っていた。

 

この本は、花子の孫村岡恵理さんにより書かれた評伝であった。

写真や資料も豊富で、年表もまとめられており、生涯が分かりやすく書かれていたので非常に読みやすかった。

 

 

 

 

 

 

 

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本の運命(井上ひさし著)

2022-07-17 | 読書

先日ブックオフで購入した本である。

井上ひさしさんは私と共通の事柄があるので、関心のある方である。
この本は、発行は1997年で、初出は文藝春秋刊の「本の話」1996年6月号から9月号である。
この中で井上は、自分の生い立ちから父母について語っている。
その中で本との関わりについてや本の読み方、子どもを本好きにする方法なども語っている。
参考になったのは「井上流本の読み方十箇条」と「子供を本好きにするには」であった。
「井上流本の読み方十箇条」とは、
その1、オッと思ったら赤鉛筆
その2、索引は自分で作る
その3、本は手が記憶する
その4、本はゆっくり読むと、速く読める
その5、目次を睨むべし
その6、大部な事典はバラバラにしよう
その7、栞は1本とは限らない
その8、個人全集をまとめ読み
その9、ツンドクにも効用がある
その10、戯曲は配役をして楽しむ
「子供を本好きにするには」については、
「子供の本離れ」は、大人の側の問題ではないかといい、大人が本を読まなくなった、
子供は大人が面白がっているものに興味を持つが、大人が違うことに夢中になっている。
それに、家におじいさん、おばあさんがいなくなった。そのため孫にお話をしてくれない。
お話し好き、本好きは、周りのそういう体験から育っていくのではないか。
世の中が子供をお話から遠ざける社会構造になってしまったことにも要因かもしれない。
もう一つは、学校の「感想文」というものにあるのではないか。
先生に本を読めと言われて、つぎに感想文を書けと言われる。そして、「こう読むべき」という
ことを書かないといい点数はもらえない。読書が嫌いになるのも当たり前。
「本を読んでどう思いましたか」「どんな気持ちでしたか」ということを書かせようとするが、
「頭の中の感情や情緒を文章で表現するのはむずかしい」
井上は、感想ではなく「何が見えるのか」「何が書いてあるのか」という自分が観察したことをそのまま文章で表す練習が
大切でしょう、という。
よく書いてくれました。私も感想文が大嫌いでした。何を書いたらよいかわからずに、ずーと嫌いでした。
このことをもっと早く知っていればよかったと思います。
そして、図書館の役割を強調します。
外国の図書館では、図書館の中に子供の相談に乗ってくれる係員がたくさんいるそうです。
それは近所のおじいさん、おばあさん達がボランティアでやっているそうです。
そこには電話相談もあるそうです。そして出典を二つ以上挙げて答え、自分でも調べさせる。
クロス・リファレンスということを勉強させる。
本を読んで物語の中に浸るということは子供にとってかけがえのないものと思います。
子供は社会で体験することは最初は初めてのことばかりですから混とんとしてわからない。
それをどう受け入れていくかというと、自分の知っている物語に当てはめて整理していく。
そうやって無秩序な状態を何とか自分の手に負えるように整理していくという。
本を読むことと精神分析というのは、とてもよく似ている。
自分の悩みや苦しみを、ひとつの物語として捕まえる、物語の力を借りてそれを理解し、自分の手の内に入れる。
それが精神分析ではとても大きな役割を果たしているといいます。
井上は高校時代の読書体験が、その後の大学へ行き社会に出たときに役立ったと言っています。
この本では、井上ひさしが自分の生い立ちから子供時代のことも書かれています。
その中に、私にもちょっと好ましくないと思われることが書かれています。
それは、井上は子供のころ一家離散の運命に会い児童養護施設に預けられたといいます。
そこから、仙台の仙台一高という進学校に通いました。そして「仙台に来る映画をすべて見てやろう」
という誓いを立て友達に宣言しました。
その映画を見るを実現するために、預けられた「天使園」の図書館の本を古本屋に売り飛ばしたり、
さらにカナダから贈られた古着や天使園に寄付された米軍配給の靴下や下着を、闇屋に売ってお金に換えたりしたといいます。
そのほかにも別な図書館で意地悪な図書館員を懲らしめるため、その図書館で大事にしていた本を盗み出しこれも売り払ってしまったとか、
国会図書館で推理小説の初めのところに真犯人の名前を書き込んだりしたそうです。
とにかく、井上さんは本や図書館との付き合いのうちに作家を目指すことになり、それを実現したといいます。
以前に井上さんのDVについての話を書いたこともありますが、人は一生のうちにいろんなこともありますが、人間の内面にも
いろんな感情や性格もあり、一筋縄ではないということでしょうか。





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寂光院残照(永井路子著)

2022-07-07 | 読書
先日、古本市で買ってきた。
最近NHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を見ているので、鎌倉時代前後に関心があり、手に取った。
この作品は昭和53年に刊行されたものを、昭和60年に文庫化された。
内容は6編からなっており、平家滅亡前後から実朝暗殺、源氏三代の滅亡の頃までを扱っていると思う。
特に「頼朝の死」は最近放送されたので関心があり最初に読んだが、当時から死因についてはいろいろ噂があったようだ。噂がさらに別な噂をよんで、人々の心が疑心暗鬼になっていたように思われる。
さらにこの事件については、幕府の公式記録の吾妻鏡からも欠落していることから、さまざまな死因説が飛び交うことになったようだ。
また、「寂光院残照」も読み応えがあった。

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山形のさくらんぼ(大将錦)をいただいた!

2022-07-04 | 日記
昨日、妻の友人からさくらんぼが届いた。
大将錦という名前のさくらんぼで、粒も大きく、肉厚で、ジューシー、甘味も強く、たいへん美味しかった。
この品種はめずらしい種類らしく、あまり出回っていないらしい。
美味しい季節の果物をいただき、たいへんありがたかった。



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現代思想入門(千葉雅也著)

2022-07-03 | 読書
先月末、名取図書館から借りてきてざっと目を通した。図書館の入口近くの新刊の本棚にあった。
この本のことが、朝日新聞の読書欄「売れてる本」に紹介されていた。
いつも古本ばかり読んでいるので、急に自分の読んだ本が紹介されていて、びっくりしたのだ。
読者の声に「わかりやすい」の声が多いと書いてあった。
その通りだと思った。
思想の背景や前提知識が整理されているので、わかりやすかったのだと思う。
デリダ、ドゥルーズ、フーコーのような思想家は、私の若い頃には聞いたこともない人たちであった。
章末にあった付録、「現代思想の読み方」もなるほどとうなづいたまとめ方であった。
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