生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

辛かったあの頃

2024-11-12 20:41:12 | 日々の暮らし
辛い時を経験してきた人には、共鳴できる和歌があります。
『ながらへば またこの頃や しのばれむ 憂(う)しと見し世ぞ 今は恋しき』 (新古今集・藤原清輔)

「ながらへば」とはこの世に生き永らえたらということ。
「憂し」とは嫌なこと。 嫌で、つらくて、どうしようもないこの頃だけれども、このまま生き永らえていたら、いつか懐かしく思う日が来るだろうな。
辛かった昔のあの頃が、今は恋しく感じられるように。
確かに、そう感じます。 古代の人も同じなんだと親しみを感じます。
さあ、今日も辛いこと あるかもしれませんが、懐かしく、恋しくなる思いでだと気楽に行きましょう!
『ながらへば また懐かしく 思い出すことだろう 令和の嫌なことを』。
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埋もれ木

2024-11-12 03:34:30 | 日々の暮らし
「春や来る
花や咲くとも
知らざりき
谷の底なる
埋もれ木の身は」
    (和泉式部集)

埋もれ木とは水底や
谷底に埋もれて、
化石のようになった
木から、世に知られず
見捨てられた身の上の
ことを言う。
今で言う無告の人(悲しみ、苦しみを告げる相手がいない身寄りのない人)のこと。
このような人は、古代にもいたんだと考える句でした。
冬がやって来ます。
谷底の埋もれ木の身の声も傾聴しましょう。
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