丁度1年前の今日、
まだまださくらも咲き始めの「奇絶峡」。
この辺も、紀伊半島で起きた超太古の巨大火山爆発の痕跡が今も至る所に残る場所で、
巨石・奇岩があちこちに点在する。
「不動の瀧」。
そのお不動さんの磐座にお参りして、
熊野の大自然の中での桜に捧げる奉納演奏。
この日から半年後のある日・・・
私を生まれ故郷・熊野に再び呼び戻した張本人の幼馴染で親友が、
私と彼が生まれた和歌山海南の故郷でこの日に突然倒れ、
次の日に急死した事を知る。
彼は、『高野・熊野』が世界遺産に登録される7年前に、
「松尾は熊野に入らなあかん!」と・言って、
本宮の『湯の峰温泉』【小栗屋】さんを突然予約し私を熊野に引き入れる。
気が付くとその後、『熊野本宮大社』で二度の奉納演奏をさせてもらい、その7年後には「高野・熊野」が世界遺産に登録され、社殿前で1700年の扉を開けての「世界遺産登録記念奉告祭」での奉納演奏をさせてもらう事に。
私は、彼が倒れたこの日に熊野の桜に音を捧げていた。
この時、
私は何かを聞いただろうか・
何かを感じていただろうか・
私を熊野に引き込んだ彼はもういない。
去年の「わかやま国体」の開会式の音楽を担当したと伝えたら喜んでくれただろうな・・・
私は今年も熊野で演奏し、
彼は今もそんな私をずっと見護るってくれている。
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