朝方まで続いた暴風雨が急にあがり、
一転太陽が強烈な日差しを放ち始める。
十分に大地に染み込んだ水分が一気に水蒸気となって、
まるでここは東南アジア。
熊野の山々は厚いもやに包まれる。
古座川から太地・勝浦と再び来た道を遡り、新宮より本宮へ。
途中で新宮速玉大社の前まで行き過ぎUターン。
熊野に一番最初に神様が降りたとされる、2月の「御燈祭り」で有名な「ごとびき岩」は朝日に光り、
結果・これで、古来からの、熊野三山にもちゃんと挨拶をした事に。
一路、まだ大量に雨の湿気を蓄えた熊野川に沿って連立する山々の霊気を直接受けながら、車は熊野古道奥駆道の最終出口、七越峯に向かう。
なんと、2日前には咲いていなかった桜並木が満開。
急斜面への機材の搬入が始まる。
やはりここは特別な、
奈良大峰より何日もかけて辿り着いた者のみが、
この場所で大斎原に出会う事が出来る場所。
そしてこの場所で行の無事を祈り、
聖地を見下ろし大斎原と一体となる。
リハの音出しで一気にスイッチが入る!
たまたま大斎原(おおゆのはら)を参拝していた、
3日間連続でサポートして戴いた私の近しい方から、突然携帯に連絡が入る。
私の音が本宮町に響き渡っている。
音は風になびかれ、ちゃんと旧社地に届いている。
大鳥居の所で一番その音が共鳴する。
私の音を聞きつけてか、梶取同様トビが私の音を聴き付け集まってくる。
まるで・私の音楽に合わせて飛行するかのように目の前を飛び交う。
その向こうには果てしなく広がる熊野の山々。
初日の梶取と同じく、本番が始まるとまたまた薄い雲が太陽を覆い、
直射日光を遮り、丁度いい感じになる。
町のスタッフにお聞きすると、ここでのイベントは初めてらしく、
これぞ七越の扉開き!
天と地が繋がる。
ふと・空を見上げると、
雲のかかった太陽に、光の内暈(うちがさ)!
後半「セドナ」を弾き、6月のセドナでのコンサーに向けて熊野とセドナを繋ぎ、
(この時、いっそう太陽の力が強くなり一瞬にして場の空気が変化する。)
最後には、
「いのり」を全身全霊を込めて、大斎原と果てしなく広がる熊野の山々・そして、この熊野の地全てに捧げる。
3日連チャンに渡り、遠方より駆けつけてサポートして頂いた皆様ありがとうございました!
各市町村よりのたくさんのスタッフの皆様ありがとうございました!
そして、地元より参加して戴いた多くの皆様ありがとうございました!
この熊野での貴重な経験は、
これからの私の音楽活動の中でもたぶん忘れる事の出来ないものとなります。
この体験をリアルタイムで同時体験された方・全ての皆様に感謝します!
次はいつの時代に、またこんな素晴らしい体験を一緒に共有させて戴けるかは解りませんが、
今、ここでそれが再び行えた事実に、涙が溢れます。
時間は巡ります。
永遠の時間の中での気の遠くなるまでの繰り返し。
そして、まだ私達には今・やらなくてはいけない事がある事も解りました!
【熊野桜音詣】
これからの日本の為に・そして世界のために・
高原が、次の何かの始まり。。
本宮七越峯の奇跡。
癒し音楽 【02MA RECORDS】 YASUNOBU MATSUO