長かった梅雨が明け、日照りの夏がやってくる。
夜中から車を走らせ、明け方の4時半に現地に到着。
白々と夜が明け始めたのが五時頃だった。
何時間もかけて目的だった川に到着するも、川の様子を見て愕然…………
泥濁りとまではいかないまでも、かなり濁っている。水位もかなり高い。
平常時の3割増しといったところ……
場所を選んだとしても対岸までザブザブと歩いて横断することなど出来そうにない状況。
今まで長雨が続いていたので、ある程度の増水は予想していたが、まさかここまでとは………
夜明け前に日釣りのチケットも購入してしまっている。できれば大幅な場所移動は避けたい。。。
仕方がないので目的だった川を諦め、釣り券購入時にコンビニで貰った釣りマップを頼りにし、別の支流、枝沢にも入ってみることにした。
まだ残雪の残るアルプス、雄大な風景を望みながらの釣りは、普段とはまた違った楽しみを与えてくれる。
放流ものだろうか。15cm~20cmほどのイワナやヤマメがポコポコと釣れる。
水量、水色は悪くはない。
しかし、思っていたほど状況は良くないようだ。
支流に見切りをつけ、これまでに一度も入渓したことのない沢に入ってみることにした。
初めての川、初めてのポイント。
ひぐらしの鳴き声が辺りに響く。
夏を感じる。
食べられる側、食べる側、双方共にイエローベリー。
「ここを抜けると、次はどうなっているのだろう?」
期待を裏切られることもしばしばあるけれど、やっぱり未知の小渓流はワクワクする。
この沢を昇り始めてから約一時間。
岩盤の壁、奥がエグれている好ポイントが現れた。
流れ込みのインレットに向けてBowieをキャスト。そしてリトリーブ。
…………
…………
15cmほどのチビイワナがヒット。
フックを外し、イワナを下流へとリリース。
もう一度同じ場所へBowieをキャスト。
先程より少し速めにリトリーブする。
………
…………
…………………
!!!
岩盤の奥からBowie目掛けて猛然とダッシュしてくる魚影。
一瞬の出来事だった。
真横から飛び出してきた影がBowieを引ったくる。
間髪いれず合わせを入れる。
暴れまくる魚体。
『で、でかい。』
ランディングネットに手を伸ばす余裕もなく、なんとかそのまま浅瀬へランディング。刺さっていたフックは1本だけ。
「あぶねー💧」
興奮しているヤマメをネットの中で落ち着かせ、フックを外した。
スゴい体高。まんまBowieを巨大化したようなフォルム。
私の使っているネットの内径は31.5cm。
今日はメジャーを忘れてきてしまっていたので正確なサイズは計れない。
『尺まで、あと1cmってところか。』
まぁ、いい。
いい魚に会えた。
渓流釣りをやっている人にはきっと分かってもらえるのではなかろうか。
この『あと1cmの壁』がどれほど分厚いかを(苦笑)
…………その後も"1cm"に泣かされる💧
"あと1cm"
この壁は、思っているよりも、
だいぶ厚い(-_-)
★タックル
■ロッド: イトウクラフト エキスパートカスタムEXC510ULX
■リール: Abu カーディナル3BP
■ライン: PE0.6+フロロ5lb
■ルアー: イトウクラフト 蝦夷50S typeⅡ、蝦夷50S1st typeⅡ、Bowie50S