とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

ピーターラビットの絵本」シリーズ (17)

2007年03月03日 01時09分15秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
(17)ジェレミー、フイッシャーどんのおはなし(1906年刊)
  ビアトリクス・ポター さく・え  いしいももこ氏訳
          (要約)
(★ポターの繊細な水彩画で描かれた 主人公の「かえる」は、文とよくマッチしていて とても楽しい。あいかわらず よく動物の生態を観察した みごとな絵だと思います)

《あるところに、ジェレミー・フイッシャーどん という名の かえるがいました。フイッシャーどんは いけのほとりの、キンポウゲのはなに かこまれた、ちいさい しめった いえに すんでいました。》
いえの なかは 、《みずで びちょびちょ ぐしゃぐしゃ でした。》 《でも フィッシャーどんは、あしをぬらすのが すきでした。》
しかる ひとが いるわけなし。《かぜなんか、いままで 1ども ひいたことが ないのです!》

ある日、まどを あけると そとのいけのうえに おおきな あめつぶが おちていました。 《フィッシャーどんは、すっかり うれしくなって しまいまた。》

「《みみずを すこし つかまえて、つりに出かけよう。」 ばんごはんに、こざかなを とってこよう。《5ひきいじょう つれたら県会議長のカメハメハ・カメ氏と イモリのアイザック・ニュートン卿を およびしよう。しかし 議長は サラダ菜しか めしあがらない》」

《フィッシャーどんは、あまがっぱをきて、ぴかぴかの ごむぐつをはきました。》それから、つりざおと びくを もって ボートがおいてあるところまで とびはねて いきました。
ボートは まるくて みどりいろで、ふつうの スイレンの葉に そっくりでした。《そして、いけのまんなかに はえている みずくさのくきに つないでありました。》

《フィッシャーどんは、アシのくきを さおにして じゃまものの ない ところまで おしていきました。》 こざかなの つれる ばしょは しっているのだと いいました。

《フィッシャーどんは さおを どろのなかに つきさして ボートを それに つなぎました。》 つりの したくを しました。
《フィッシャーどんは、とても かわいらしい ちいさな あかいうきを もっていました。》 つりざおは じょうぶな草のくき、つりいとは しろい ウマの毛でした。《ごよごよ うごく むしを、いとのさきに つけました。》

あめが せなかを つたわり、1じかんちかく、じっと うきを ながめていました。しょうしょう たいくつになってきたので べんとうを たべることに しました。

 そこで、また みずくさの あるところまで かえって、チョウチョウのサンドイッチをたべながら、あめが やむのを まつことにしました。

《すると、すごく 大きな ゲンゴロウガが 葉っぱのしたに やってきて、フィッシャーどんの ごむぐつの つまさきを、ぐいと ひっぱりました。》
フィッシャーどんは あしを ひっこめ サンドイッチを たべつづけました。
パシャンと おとがしました。ミズネズミでは ないかと べつのばしょに うつることに しました。
そこで、また べつのばしょで えさを おろしました。《すぐさま なにかが くいつき うきは ものすごい いきおいで、てんてこ おどりました。》 こざかなだと おもい 《さおを ひゅっと あげました。》

《ところが、これは なんとしたこと!》 《つりあげたのは、せなかに いっぱい とげをはやした トビウオの ジャック・シャープでした。》

《ジャックは ボートのうえで さしたり くいついたりし、へとへとになるまで あばれました。》 そして、また みずのなかに とびこみ いってしまいました。

《ちいさな さかなたちが あつまってきて、みずから あたまを出して、フィッシャーどんのことを わらいました。》

《フィッシャーどんは、みじめなきもちで ボートのふちに すわりこみ、いためたゆびを なめなめ みずのなかを のぞいていました。》―もっと わるいことが おこりました。あまがっぱを きていたから よかったのです。

 ものすごく 大きなマスが、やってきて、ぱくり フィッシャーどんを つかまえました。《そして 「あう! あう! あう!」というまもあらばこそ―マスは、 いけのそこへ しずんでいきました。》

《けれど、マスは あまがっぱの あじが あまり まずかったので、30びょうもたたないうちに、フィーッシャーどんを はきだして しまいました。》
マスが のみこんだのは フィッシャーどんのごむぐつ だけでした。  
《フィッシャーどんは ソーダー水のびんの あわと コルクのように、すぽんと みずのうえに うかんできました。》《 こんかぎりの ちからで いけのふちまで およいでいきました。》

《はいあがり、くさはらをこえて 、いえまで ぴょんぴょん とんでかえりました。》 あまがっぱは ぼろぼろ。
「あいつが カワカマスでなくて よかった。もう こんりんざい 2どと つりになど いかない。」

《フィッシャーどんは りょてのきずに ばんそうこうを はりつけました。そこへ ともだちが ゆうごはんに やってきました。》 
おさかなの りょうりは だせませんが おかってには ほかに たべるものは、ありました。

《アイザック・ニュートン・イモリ卿は くろと きんいろの チョッキをきていました。》

《カメハメハ・カメ議長は、あみのふくろのなかに サラダ菜を いれてきました。》

 そして みんなは テントウムシ・ソースをかけた バッタのまるやきを たべました。
《それは かえるには、とくべつのごちそうでしたが、わたしは とても きもちが わるいものだと おもいますよ。》
             おわり 

読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:小学低学年から

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ピーターラビットの絵本」... | トップ | 「ピーターラビットの絵本」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

児童文学(絵本もふくむ)」カテゴリの最新記事