とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

悲しい本 マイケル・ローゼン作 クエンティン・ブレイク絵 谷川俊太郎訳

2013年10月07日 05時05分32秒 | 児童文学(絵本もふくむ)

 かなしくーて、かなしーくて.、やりきれない...........何をやってもかなしくて。そんなときに手に取ったのが、この本でした。

 

商品の詳細 

愛する子どもを失った悲しみを描いた本でしたが、あらゆる悲しみに通じる本だと思います。

私が一番ショックをうけたのは、一ページ目の無理に笑っている顔。

 

わたしは、いま本当にかなしいんだぞ!だから、これ読むんだぞ!と思って開いたページがこれでした。

 

いきなりでてくる笑っている顔の説明は以下。

 

「これは悲しんでいる私だ。

この絵では、幸せそうに見えるかもしれない。

じつは悲しいのだが、幸せなふりをしているのだ。

悲しく見えると、ひとに好かれないのではないかと思って

       そうしているのだ」

 

 

悲しい感情を知らない人はいないだろう。

そういうときは、誰かに話して共感してなぐさめてもらいたくなる。

でも、「自分の悲しみ」だ。誰にでも話したくない時もある。

 

そんな、人が悲しいときに何をするか、何を思うか、何でなぐさめられるか、何をしてほしいかを描いている本だった。

 

だから悲しいときに、またこの絵本を開こうと、最後のページを閉じながら思った。

 

悲しいときは、共感してなぐさめてほし。が、やっぱり人には自分の悲しみはわからない。だって「自分の悲しみ」なんだから。

だから誰にもはなしたくない。けれど誰かに話したい。なぐさめられたいからだ。けれど、「自分の悲しみだ」。誰もわかってくれない。

だから誰にも話したくない・・・・・・・・・・・・・・・私が書くとこんな堂々めぐりになって、ちっともおもしろくない。

 

けれど、この本は100倍うまくスッキリまとめています。

 

これはイギリスの絵本でした。よくできていて感心することしきり。

それで作者経歴を書いておきます。もっと他の著作に出会いますように。どれも、きっと、すばらしいでしょう。

作者:マイケル・ローゼン(Michael Rosen)

1946年、イギリスのサウス・ハーロウに生まれる。オックスフォード大学卒業後、フリーランスのライター、教師、ジャーナリストを経験し、ラジオやテレビの仕事にかかわる。作家としては、イギリス国内はもとより、アメリカでも数多くの賞を受賞。代表的な絵本の作品に「きょうはみんなでクマがりだ」(評論社)などがある。現在は、ロンドン東部のハックニー在住。携帯電話とユーモアとハーモニカをふくことをこよなく愛す。

画家:クェンティン・ブレイク(Quentein Blake)

1932年、イギリスのケント州に生まれる。ケンブリッジ大学、チェルシー美術学校で学ぶ。絵本に「アーミテージさんのすてきなじてんしゃ」「ピエロくん」「みどりの船」「(以上あかね書房)「ザガーズ」(好学社)などがある。ケイト・グリナウェイ賞、ウイットブレッド児童図書賞、ボローニャ・ラガッツィ賞のほか、1999年にイギリス皇室から初代名誉児童文学作家の称号を授かり、2002年には国際アンデルセン賞も受賞した。

  以上2004年現在。

 

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