とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

『あこがれの星をめざして』ラッセル・ホーバン ぶん パトリック・ベンソン え

2008年01月21日 11時36分19秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
(写真は、絵本の表紙ですがピンボケですみません)

 再び 久山太市氏の愛情をこめた訳文と評論社です。

 裏表紙より引用

”嵐の去った海べに、ウミドリのヒナがうちあげられた。ヒナはその海岸で暮らし始めるが、海への恐怖にうちかてず、海にもぐることも飛び立つこともできない。友だちになったカニも、心の悩みをかかえていた.....

人は生きる上で、どうしても認めたくない自分の本当の姿や、受け入れたくない現実と、まともに向きあわなければならないことが、たびたびあります。
そうした時、どうかこのウミドリのヒナを思い出してください。そして勇気をふるいおこして、道をきりひらいていかれますようお祈りいたします。はるかかなた、あこがれの星をめざして――(久山 太市)  ”


 巣立ちをしたばかりのウミドリのヒナの海への恐怖と闘う姿とこころぼそさを、パトリック・ベンソンの卓越したユニークな絵が「いじらしさ」をあますところなく温かく描く。

 ヒナは、恐くて、隠れ家に逃げ込んだりしながら、一歩一歩海へ近づいていく。
隠れ家から出て浜辺に出ても、石をつみあげて海が見えないようにしたりしながら、とうとう海が見える浜辺にでられた。が、飛びたつ勇気がでず、海べの砂浜にねころび、じっと星をみあげて寝ているヒナの大きな「あどけない」目や姿を、ベンソンの温かな筆が描く。

 ヒナは、ひとりぼっちのさびしさに耐えながら とまどい続ける。が、風のなかで、なにか聞こえた。「でかける」?

”ウミドリは翼(つばさ)を広げると、風にさからって走りだした。足の下で海岸が、とびさっていく。早く早く、もっと早く。ウミドリは声をあげて笑い、広げた翼(つばさ)をはばたくと、空中に舞いあがった。”
”ウミドリは、暗い海に舞いおりて荒れた波をものともせず、海につっこんだ。波の上に浮きあがると、また翼を広げ、嵐の闇夜を一直線につき進んでいった。はるかかなた、あこがれの星をめざして”

 
パトリック・ベンソンの絵本は、少しづつ邦訳されているようですが、この画家は、もっともっと日本に紹介してもいいいんじゃないでしょうか?英語畑の方、がんばってください!..............(翻訳本のファンより)
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