沖縄県内の新型コロナウイルス新規感染者が再び増加に転じている。県は飲食店での感染を一因に挙げる。県の「まん延防止等重点措置」による時短営業要請などで飲食店での感染者はいったん減少したものの、ここにきて増加の兆しが見えるという。(1面参照)

県の新型コロナ判断指標と現状
 

 

 県は感染拡大を防止するため、先月1日、飲食店と遊興施設に対し4度目の時短要請に踏み切った。同12日には、県内の一部にまん延防止等重点措置が適用された。午後8時までの営業時短を求め、徐々に飲食店での感染は落ち着いた。

 しかし大型連休後9~15日の1週間は、10日を除いて新規感染者が前週を上回った。その一因として県は飲食店での感染を注視する。糸数公医療技監は「感染経路が確定していない人の中で『居酒屋で飲んだ』といった例が増えてきている。ゴールデンウイークで感染の種がまかれた可能性がある」と言う。

 さらに県は15日、飲食店従業員を対象にした無料のPCR検査の結果を公表。一般より陽性率が高かったことも明らかにした。

 本島で3月27日から5月14日までに検査した1655人中22人が陽性。宮古島市では5月8、10、11の3日間で99人が検査し、1人が陽性だった。全体の陽性率は約1・3%で、県によると、一般の人は陽性率が0・1%程度という。

 検査した人の多くは無症状だったといい、糸数医療技監は「無症状のまま感染している人がある程度いるのが分かった。それが今、県全体の感染者数を押し上げる要因にもなっている」との認識を示した。

全国で4618人の感染発表、重症者は1223人

2021/5/16

「大規模接種センター」予約時間は午前8時~午後8時(2021年5月16日)