9月8日、英国の君主であるエリザベス女王が96才で死去し、女王の長男で王位継承順位1位のチャールズ皇太子(73才)が新国王として即位した。歴代最長の70年にわたって君臨した女王亡き後、王室の行く末は予断を許さない。

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 注目されるのは3人の女性たちだ。チャールズ国王誕生により、カミラ夫人(75才)は王妃となり、ウイリアム皇太子(40才)と妻のキャサリン皇太子妃(40才)は、将来の国王と王妃になる。一方、英王室を離脱したヘンリー王子(38才)の妻であるメーガンさん(41才)は、「王室メンバーに差別された」と発言し、暴露本を出版するなど、注目度は高い。若者を中心に王室離れが進む中で、3人の動向は王室の未来に大きく影響する。

 3人のうち、出鼻をくじかれたのがメーガンさんだ。女王が危篤になった際、ヘンリー王子夫妻はチャリティーイベントに出席するため自宅のある米国カリフォルニア州から英国に帰国中だった。

 一報を受けた夫妻は女王が滞在するスコットランド・バルモラル城に駆けつけようとしたが、チャールズ国王から「メーガンを連れてくるな!」と一喝されたという。夫妻は現地へ向かう空軍機への搭乗を拒否されたとも報じられた。結果的に、メーガンさんが女王の最期の時を共にすることはなかった。

「この件の背後にキャサリン妃がいたといわれています」

 と指摘するのは、英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんだ。

「キャサリン妃は『女王の最期に立ち会うのは“家族”のみがよい。私は3人の子供と家で待っている』とウイリアム皇太子に伝えたそうです。一方のメーガンさんは『私は行く、行くんだから』とあくまで女王のもとに駆けつけることを望んだが、皇太子妃の意を酌んだチャールズ国王から、『ファミリーだけで女王をおくる』ときっぱり断られました」(多賀さん)

 子供たちと家で待つという発言は、「自分は場をわきまえている」というキャサリン妃の“マウンティング”だったのか。あるいは、メーガンさんがその場にいたら、すべてを暴露されてしまうことを恐れて、まずは自ら身を引くという選択をしたのだろうか。

 なにせメーガンさんといえば、「暴露癖」で名を馳せる。英王室を離脱してから奔放さに拍車がかかり、2020年にNetflixと1億ドル(約145億円)の契約を交わし、現在は自宅でリアリティー番組を撮影中とされる。

 今年8月にはポッドキャストの配信を始め、ヘンリー王子と交際後、「人生で初めて黒人として扱われた」と王室の人種差別をほのめかしたり、「野心こそがすべて」と赤裸々に語るなど、英国内からはメーガンさんの言動の数々が、エリザベス女王の健康を害したのではないかという声さえ聞こえる。在英国際ジャーナリストの木村正人さんは言う。

「伝統と権威ある王室に嫁ぎ、離脱したことがメーガンさんのウリ。彼女は王室を商売道具にビジネスとして、ヘンリー王子は年内に回顧録という新たな暴露を準備しています。神秘性を保ちたいロイヤルファミリーにとっては恐怖しかないでしょう」(木村さん)

 しかし、即位後、初めての演説でチャールズ国王は次男夫妻についてこう語った。

「海外で生活を築いているヘンリーとメーガンに対する愛も表明したい」

 王族の団結に向けた呼びかけにも聞こえるが、多賀さんは「あれはメーガンさんに対する警告です」とバッサリ。

「彼女に対し、新国王が『愛』を語ったのは『もう王室批判をするな』という裏メッセージを伝えたかったからでしょう」

 新たな火種がメーガンさんの子供たちの処遇だ。女王の死により王位継承順位は上からウイリアム皇太子、その3人の子が続き、5位がヘンリー王子、6位がヘンリー王子の長男・アーチー、7位が長女のリリベットとなった。メーガンさんとしては子供たちの王位継承順位が上がり、「プリンス」「プリンセス」の称号を得ることは、王室を離脱したヘンリー家のブランディングに大きな意味を持つ。

 一方で英王室には「秘策」があるという。

「いまの英国で君主制存続が支持されないのは、王室にお金がかかりすぎるからです。そこで英国王室では経費削減を名目に上級王族を王位継承順位の4位までにするという案がささやかれています。すると、ヘンリー王子の子供の称号は有名無実になります。それを恐れたメーガンさんがおとなしくなるか、逆上するかはわかりませんが……そのことに対する恐れがヘンリー王子とウイリアム皇太子の確執の根源にあるので心配です」(木村さん)

 他方で、メーガンさんと微妙な距離を保つのがキャサリン妃だ。

「キャサリン妃はメーガンさんと一言でも話すと、その内容が翌日の新聞の見出しになって大騒ぎになることは理解している。王室の未来を第一に考える皇太子妃とすれば、今後もあまりメーガンさんとは会話しないはずです」(木村さん)

“女たちの闘い”をエリザベス女王はどのように見ているのだろうか。

※女性セブン2022年9月29日・10月6日号