とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

『どうぶつたち』まど・みちお/美智子 選・訳

2006年05月03日 09時08分09秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
ベージュを基調としたシックな本。絵は白で浮き立たせた、とにかくシックすぎる絵本。開くと、ものすごく素朴なまど・みちおの詩が並んでいました。

左ページが、まど・みちお氏の日本語の詩、右ページが美智子皇后の英訳詩。

まど・みちお氏がモチーフに選んだ「どうぶつたち」とは、
ことり、スワン、クジャク、ヒバリ、ぞうさん、シマウマ、キリン、トンボ、チョウチョウ、イヌ、なみと かいがら、イナゴ、ナマコ、アリ、ヤマバト、...

最後の詩「どうぶつたち」です。

いつのころからか
こういうことに なったのか
きがついて みると
みんなが
あちらのほうを むいている
ひとの いないほうを

にじのように はなれて...

「ひとこと」という「あとがき」も載せておきます。

この地球のうえには、無限といいたいほどのさまざまな
生き物が生かされています。なんと素晴らしい有難いこと
でしょう。その中の一ぴきである人間も、おかげで夢つき
ない、命輝く日日を、ここで送ることができています。
 またこのことから私たちは、間違いなくはっきりと天の
声を聴くこともできています。この地球は人間だけのふる
さとなのではなくて、その無限といいたいほどの生き物た
ちみんなにとっての、かけがえないふるさとなのだという
天の声をです。
 そしていま私は、過分の恩恵につつまれて世に出ようと
するこの貧しい声たちが、その天の声に響きあいますよう
にと、図に乗って、念じている次第です。
               ('92.2.10)

好きな詩を一つだけ、載せます。

  「チョウチョウ」

  こころなら
  こんなに きれいなの....

  そう いって
  でてくるのかしら
  もじゃもじゃけむしから
  いつも
  チョウチョウは


★対象を、見る角度がすごいと思いました。一つ一つのうたが、このように、あっと驚く。一つ一つをかみしめたいので、まだぜんぶ読んでいません。
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 台湾人 | トップ | バラの花 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

児童文学(絵本もふくむ)」カテゴリの最新記事