今日念願だった鶏のブイヨンが届きました。
この1年半ほどかけて、今後の食生活を考え、魚料理(主に煮魚)から始まり季節の果物の手作りジャム、ジャムに関連して菓子類などを手探りで作りつつ、自分は今後何を食べたいのかを考え、気に入ったテキストをそろえつつ、その料理を作るために必要な家電を新調しつつやってきました。
でも、そのゴールは(高齢になれば)おそらく流動食を好むようになるだろうと考えてきました。
そのゴールの師匠は辰巳芳子氏の『あなたのために』というスープの本です。
あなたのために―いのちを支えるスープ
2002/8そのなかで最初のスープとして「ポタージュ・ボンヌファム」(P114)を選びました。
ボンヌファムとは料理用語で最初は何という意味か分かりませんでした。
ネットで調べたら、皮肉にも一番最初に見つかった説明が英語でした。((料理の辞書はすでに引っ越し用の荷物の中)
À la Bonne Femme is a French term used to refer to a homey and simple but honest cooking style. It is often used in reference to poached foods, particularly fish.
要するに家庭的でシンプルな、煮込み料理料理を指すようですね。(あとで料理用辞書で調べました。)
Bonne Femme :ボンヌファムとは、田舎くさいクソ真面目な女房といった意味でしょうか?
テキストもこのスープを最初に会得し、順に別のスープに挑戦していくようにと指示があるので、とりあえず「ポタージュ・ボンヌファム」を作ってみました。
まず野菜をオリーブオイルで蒸し炒めし7分どおり火がとおったら鶏のブイヨンを野菜のちょっと上まで入れやわらかくなるまで煮る。
私は、ここで5分だけ沸騰させて煮、あとはシャトルシェフに1時間10分おまかせ。
やわらかになっていたので、(本ではミキサーにかけるとなっていたが)ハンド・ブレンダーでつぶす。
そしてこす(安直すぎたが)
そして、お鍋にもどし、火にかけつつ残りのブイヨンと牛乳で濃さを調節し、塩で味を調える。
あっという間にできあがり。
試食してみての感想。味が淡い。なるほど、この本のスープは病気の人、高齢者を念頭に置いたスープであることを合点したような気がしました。
詳しいレシピは本を見てくださいね。ここに書くわけにはいきません。
とにかく、すごく心がこもった迫力ある本のようです。
(P112)ポタージュで養いたい人々
離乳期の赤ちゃん、野菜嫌いの幼児、学校給食、家庭の食卓、職場の食堂、病院給食(重症者用の食事は別に欲しい)――数え上げたすべての場合に絶対に適しており、必要である。ただ自分が相当に食べこんだ者でないと、「いま、あれで力をつけようと。守ってあげなくては」という感覚的要求が生じにくい。食は、一代では改善できないと、つくづく思うゆえんである。
この言葉のあとで僭越ながら、かなわぬ望みと知りつつ、 一応これで、とりあえずゴールにタッチできました。あとは黙々と選んだテキストの料理を実際に作って覚えるしかありません。どこまで習得できるか分かりませんが。
念願のゴールに達し、今日は脱力状態です。
願わくば、これから独学的に習得していく技術の一端でも、将来誰かを喜ばすことができますように。今まで自分の家族を養う時期には、夢中で過ごし、また学生を卒業してすぐに結婚、1年後に出産と続いてきたため料理を考える特別の時間も余裕も持てず、心残りのある半生となりましたゆえ。