とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

「ピーターラビットの絵本」シリーズ (4) 

2007年02月16日 08時59分54秒 | 児童文学(絵本もふくむ)
(4)こねこのトムのおはなし(1907年刊)
ビアトリクス・ポター さく・え いしいももこ氏訳
(要約)

《3びきの子ねこたちは、よそゆきの服を着せてもらいましたが、3羽のあひるにそっくりとられてしまいます……。 》

《あるところに、3びきのこねこがいました。名まえを、ミトンに、トムに、モベットといいいました、3びきは、それぞれにちがった かわいい毛がわをきていました。そして、げんかんのだんだんのところで ころげまわったり、どろだらけになって あそんでいました》
 ある日、おかあさんねこの クビタ・トウィチットさんが おちゃのかいに おともだちをよぶことになり、トムたちをあらって、いいふくに きせかえようと思い、うちのなかへつれてきます。
 まず、かおをあらい、それから毛ブラシうぃかけ、それから、しっぽとひげをくしでとかしましたが、《トムはたいへんいうことをきかないこで、おかあさんをひっかきました》
 おかあさんは、むすめの モベットとミトンには、ひらひらえりをつけたよそゆきのエプロンふくを、むすこのトムには、うつくしいきゅうくつなふくをきせようとしました。トムは、ふとっているうえに、また大きくなったので、ボタンが いくつか はじけて とんでしまいましたが おかあさんが また ぬいつけました。
 タビタおくさんは、こねこたちのしたくがすむと、あついトーストをつくるあいだ、こどもたちがじゃまをしないように、そとへだします。しっぱいでした。
 モペットとミトンは、にわの小道をよろよろと歩いていましたが、エプロンふくのすそをふんで、ばたんと うつぶせに ころんでしまいました。ふくのあちこちに みどりのしみがつきました。
 《つきやまのぼって、石がきのうえにすわっていることにしましょう》とモペットがいいました。《モペットとミトンは、エプロンふくをうしろまえにきて、とんだりはねたりしながら つきやまをのぼっていきました》モペットの きれいなえりが、石がきの外の道に落ちてしまいました。
 《トムは、ズボンをはき、うしろあしでたっていたのでは、とんだり はねたりは できませんでした》くさを たおしたり ボタンをおとしながら ちょこちょこあるきで やっと つきやまに つきました。
 モペットとミトンは、なんとかトムにかっこうをつけようとしますが、ぼうしを石がきのそとにおとし、のこっていたボタンをはねとばしました。
 みんなが こまっているところに、あひるのパドルダックさんたちが、したのみちを いちれつじゅたいで、やってきて、トムたちを びっくりして みあげました。《そのうち、めすのあひるのレベッカとジマイマが、ぼうしと、えりをひろって あたまにかぶりました。》
 ミトンは、わらいすぎて、石がきからおっこちてしまいました。モペットもトムも おりてきました。とちゅうで みんなのふくが ぜんぶ ぬげてしまいました。
 《「さあ、ドレーク・バドルダックさん、トムにふくをきせるのをてつだってくださいよ」と、モペットは いいました》
 おすのあひるのドレークさんが、おちていた いろいろなものを ひろいあげました。そしてドレークさんは、それをみんな じぶんで きてしまいました。トムよりも もっと にあいません。「さようなら」とドレークさんは いい、みんあでいってしまいました。
 そのとき おかあさんのタビタおくさんが でてきましたが こどもたちは なにもきないで、石がきのうえにいました。おくさんは こどもたちを石がきからひきずりおろして ぱんと はたき うちへつれてかえりました。《「もうすぐ おきゃくさまが いらっしゃる。こんなかっこうでは みっともなくて とてもおきゃくさまの まえに だせません。おかあさんは はずかしくおもいます」》
わるいことをした こどもたちは ベッドでねていなさい。おくさんは、トムたちを 2かいへおいあげます。おきゃくさまには こどもたちは はしかだと説明しました。おくさんが そんなことを言ったのは残念です。だって、ほんとうのことでは、ありませんもの。
 ほんとうどころか、こどもたちは、ベッドなんかでは ねていません。2階からものすごい音が聞こえます。しずかなはずのおちゃのかいは、たいへん、かきみだされました。いつかまた、こねこのトムのながいはなしを かきましょうね。
 さて、あひるのパドルダックさんたちですが、いけにはいったら、きているものは みんなすぐ ぬげました。ボタンがひとつもなかったからですね。
《そして、ドレークさんと、おくさんのジマイヤや、レベッカは いまでも まだあのふくを さがしています》
    おわり

 
読んであげるなら:4才から
自分で読むなら:小学低学年から

 
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