副大臣に裏金議員を起用せず 政務官も、13日に閣議決定
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政府、与党は12日、第2次石破内閣の副大臣、政務官人事を固めた。派閥裏金事件で政治資金収支報告書に不記載があった自民党の裏金議員は起用しない。自民から総務副大臣に阿達雅志参院議員を、外務政務官に生稲晃子参院議員を充てる方針。関係者が明らかにした。13日の閣議で決定する。
石破茂首相は、衆院選で「みそぎ」が済んだとして裏金議員を要職に起用すれば世論の反発を招きかねないと判断したもようだ。政治資金規正法の年内再改正を目指す中で、野党の反発を回避する狙いもありそうだ。
法務副大臣に高村正大、外務副大臣には宮路拓馬の両氏を充てる。財務副大臣は斎藤洋明氏を再任する方向だ。
神戸学院大の上脇博之教授は13日、萩生田光一衆院議員や小渕優子衆院議員が代表だった二つの政治団体の政治資金収支報告書に過少記載があったとして、両議員らに対する政治資金規正法違反容疑の告発状を東京地検に出したと明らかにした。
他に対象としたのは萩生田氏の団体の会計責任者ら2人と、小渕氏の団体の会計責任者ら5人。
告発状によると、萩生田氏が代表だった政治団体「自民党東京都支部連合会」は2022年、都内の党支部に支出した交付金計約240万円に関し、同年分の収支報告書に必要な記載をしなかったとしている。
石破茂首相は13日午前、東京・赤坂の赤坂山王メディカルセンターに約30分滞在した。首相は9日夜にも都内の別の病院で健康診断を受けたとしており、立て続けに医療施設を訪れたことになる。林芳正官房長官が13日の記者会見で「前から予定をされていた定期健診と聞いている」と説明した。
14日に出発を控えたペルー・ブラジルへの外遊を前に体調管理に万全を期す考えとの見方もあるが、首相は11日昼にあった衆院本会議での首相指名選挙中にうたた寝しているように見える映像が中継され、SNS(ネット交流サービス)上で健康不安を指摘するコメントが相次いでいた。
林氏は「健康状態に何ら問題ない。公務への支障は出ていない」と強調した。【鈴木悟】