公職選挙法違反の罪に問われ、無罪を主張している河井案里 参議院議員について裁判所は保釈を認め、案里議員は、逮捕以来4か月余り勾留されていた東京拘置所から保釈されました。
参議院議員の河井案里被告(47)は、27日午後8時55分ごろ、白っぽいニットを着て東京拘置所の建物を出ました。そしてマスクを外して一礼したあと、再びマスクを付けて、会釈をしながら、迎えの車に乗り込みました。
案里議員は、みずからが初当選した去年の参議院選挙をめぐり、地元議員5人に現金を配ったとして、夫で元法務大臣の河井克行被告(57)とともに公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。
弁護士の5回目の保釈請求に対し、東京地方裁判所が27日、保釈を認める決定をし、これに反対する検察の抗告も東京高等裁判所が退けました。案里議員は保釈金1200万円を納め、ことし6月の逮捕以来、4か月余り勾留されていた東京拘置所から保釈されました。
この事件では2人の裁判が一緒に開かれていましたが、河井元大臣が弁護士全員を解任したため、9月、分離されました。
案里議員の裁判は、10月23日の審理で予定されていた証人尋問がすべて終わり、裁判長が案里議員に対し、保釈された場合には裁判に必ず出廷するよう説明する場面がありました。
11月13日からは被告人質問が行われる予定で、裁判所は保釈を認めても証拠隠滅のおそれは低いと判断したとみられます。
河井案里被告 保釈され東京拘置所から出る(2020年10月27日)
河井案里氏、東京拘置所から保釈
河井案里被告 保釈され東京拘置所から出る(2020年10月27日)