URUK NEWS イラク情勢ニュース (転送・紹介歓迎)
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2008/02/29 (金)
[飛耳長目録 today's news list]
☆暮らしと希望が失われるバクーバ
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☆★暮らしと希望が失われるバクーバ
Baquba Losing Life And Hope
ダール・ジャマイルの中東速報 2008年2月27日
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** Dahr Jamail's MidEast Dispatches **
** Visit the Dahr Jamail website http://dahrjamailiraq.com **
Inter Press Service
(インター・プレス・サービス)
By Ahmed Ali and Dahr Jamail
バクーバ発、2月27日(IPS) -- 引き続く暴力と失業のために、そ
してあらゆる形で普通の生活が失われたために、バグダッドの北に広がるディヤ
ラ州では暮らしは最悪になってしまった。今より悪くなるものがあるとすれば、
それは何かが良くなるかもしれないという希望を失うことぐらいだ。
バクダッドの北東40キロに位置するディヤラ州の州都バクーバでは、生き続
けるだけで精一杯。ほとんどの市民は自宅で息をひそめて、あらゆる事業も活動
も止めてしまった。
今は休業中となったバクーバ在住の貿易商ハディ・オバイドは、IPSの取材
に、「イラク政府は何もしなかった。この貧しい州に与えられたのは死だけだ。
直視しようとすれば、死が目に見える」と語った。
オーストリアに16年住んだあと2004年にイラクに帰国した市民ルアイ・
アミアは、「この州の人々は死者のようだ。生活の兆候が見えない。顔色は青ざ
めて生気が失われ、街は荒涼としている」と話す。
彼の言葉を借りると、この街の住民は「希望も夢もなくしてしまった。彼らは
互いに出会うと、こう挨拶するんだ。無事でよかった。」
電気ときれいな水、安全の確保と仕事がないということが、確実に犠牲を生み
だしている。
統計事務所の職員アブドル・リダ・ノマンは、「ここでは何もかも奪われてし
まい、人々がそのなかで今も生き続けているのは奇跡だ」とIPSに語った。「
ここにいる人々は明日が来るという意外に何の目標も持てない」。
ノマンはさらに、「しかし、彼らは明日をこわがっている。なぜなら、明日に
なっても自分か他人の死だけかもしれないからね」とつけ加えた。
多くの人々は暴力から逃れ、それだけでなく絶望からも逃れようとした。国連
難民高等弁務官事務所によると、これまでに少なくとも150万人のイラク人が
シリアに避難した。ディヤラ州からも大勢避難していった。
バクーバに住む51歳の教師アブドラー・マージョブは、「彼らはテロから逃
れるために財産を売り払い、子どもの安全を手に入れるために貯金をはたいた」
とIPSに語った。
2003年3月の米軍によるイラク侵攻の前、この街の人々は彼らと子どもた
ちの未来は良くなると夢見ていたが、今、夢はついえている。
地元の歯科医師ムダファル・アル・ジャナビは、「占領軍tと堕落した政府に
よって生活が破壊され、人々はもう何もないところまで来てしまった」とIPS
に語った。
農民のイマン・マンスールは、「子どもが診察を受けるには灯りがいると気づ
いて、人々は電気のことを心配している。そして寒い冬の灯油ヒーターと自動車
のために、燃料を捜している」と語った。
「病気になると薬をどうやって見つけるかと気づかい、仕事を捜しに出かけよ
うにも、外出禁止令が出ているし、民兵はどこにでもいる。こうした問題が山積
しているなかで、個人が将来設計を考えるなんてできないさ。」
人々は将来の安全よりも、まさに今どうしたら生き延びることができるかで必
死になっている。多くの者が自宅に店舗を作り始めたが、外壁を商店主に賃貸し
するだけというケースもある。
地元に住むアブドル・ラティフ・ファルハンは、「バクーバ市では、このよう
な質素な店舗が大規模な市場を補完している」と説明する。「民兵がいて安全が
保証できないので、中央市場にある店舗を見限って、このような店を開く者も現
れたのさ」。
大きな屋敷を持つ人のなかには、それを2家族ないし3家族用に分けて、賃貸
収入を得る人もいる。一つの方法にしろ、別の方法にしろ、人々は手元にある資
源でできるだけのことを試みている。外の世界から提供されるものはほとんどな
い。
そしてほとんどの者が米軍に支えられたバグダッド政府を非難する。
「燃料その他の必需品を提供すれば、政府が人々の受難を減らすことは簡単な
はずだ」と雑貨屋のファディル・アブドッラーが言った。「しかしそうならにの
で、私たちは災難を被るばかりだ。私たちに何の未来もない」。
(*Ahmed, our correspondent in Iraq's Diyala province, works in close
collaboration with Dahr Jamail, our U.S.-based specialist writer on Iraq
who travels extensively in the region)
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※URUK NEWS イラク情勢ニュース (webサイト)
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/index.html
メーリング・リストへの参加・退会手続きはここでもできます
※イラク・レジスタンス・レポート
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/Iraqi_resistance.html
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(後部はカットさせていただきました)
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2008/02/29 (金)
[飛耳長目録 today's news list]
☆暮らしと希望が失われるバクーバ
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☆★暮らしと希望が失われるバクーバ
Baquba Losing Life And Hope
ダール・ジャマイルの中東速報 2008年2月27日
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Inter Press Service
(インター・プレス・サービス)
By Ahmed Ali and Dahr Jamail
バクーバ発、2月27日(IPS) -- 引き続く暴力と失業のために、そ
してあらゆる形で普通の生活が失われたために、バグダッドの北に広がるディヤ
ラ州では暮らしは最悪になってしまった。今より悪くなるものがあるとすれば、
それは何かが良くなるかもしれないという希望を失うことぐらいだ。
バクダッドの北東40キロに位置するディヤラ州の州都バクーバでは、生き続
けるだけで精一杯。ほとんどの市民は自宅で息をひそめて、あらゆる事業も活動
も止めてしまった。
今は休業中となったバクーバ在住の貿易商ハディ・オバイドは、IPSの取材
に、「イラク政府は何もしなかった。この貧しい州に与えられたのは死だけだ。
直視しようとすれば、死が目に見える」と語った。
オーストリアに16年住んだあと2004年にイラクに帰国した市民ルアイ・
アミアは、「この州の人々は死者のようだ。生活の兆候が見えない。顔色は青ざ
めて生気が失われ、街は荒涼としている」と話す。
彼の言葉を借りると、この街の住民は「希望も夢もなくしてしまった。彼らは
互いに出会うと、こう挨拶するんだ。無事でよかった。」
電気ときれいな水、安全の確保と仕事がないということが、確実に犠牲を生み
だしている。
統計事務所の職員アブドル・リダ・ノマンは、「ここでは何もかも奪われてし
まい、人々がそのなかで今も生き続けているのは奇跡だ」とIPSに語った。「
ここにいる人々は明日が来るという意外に何の目標も持てない」。
ノマンはさらに、「しかし、彼らは明日をこわがっている。なぜなら、明日に
なっても自分か他人の死だけかもしれないからね」とつけ加えた。
多くの人々は暴力から逃れ、それだけでなく絶望からも逃れようとした。国連
難民高等弁務官事務所によると、これまでに少なくとも150万人のイラク人が
シリアに避難した。ディヤラ州からも大勢避難していった。
バクーバに住む51歳の教師アブドラー・マージョブは、「彼らはテロから逃
れるために財産を売り払い、子どもの安全を手に入れるために貯金をはたいた」
とIPSに語った。
2003年3月の米軍によるイラク侵攻の前、この街の人々は彼らと子どもた
ちの未来は良くなると夢見ていたが、今、夢はついえている。
地元の歯科医師ムダファル・アル・ジャナビは、「占領軍tと堕落した政府に
よって生活が破壊され、人々はもう何もないところまで来てしまった」とIPS
に語った。
農民のイマン・マンスールは、「子どもが診察を受けるには灯りがいると気づ
いて、人々は電気のことを心配している。そして寒い冬の灯油ヒーターと自動車
のために、燃料を捜している」と語った。
「病気になると薬をどうやって見つけるかと気づかい、仕事を捜しに出かけよ
うにも、外出禁止令が出ているし、民兵はどこにでもいる。こうした問題が山積
しているなかで、個人が将来設計を考えるなんてできないさ。」
人々は将来の安全よりも、まさに今どうしたら生き延びることができるかで必
死になっている。多くの者が自宅に店舗を作り始めたが、外壁を商店主に賃貸し
するだけというケースもある。
地元に住むアブドル・ラティフ・ファルハンは、「バクーバ市では、このよう
な質素な店舗が大規模な市場を補完している」と説明する。「民兵がいて安全が
保証できないので、中央市場にある店舗を見限って、このような店を開く者も現
れたのさ」。
大きな屋敷を持つ人のなかには、それを2家族ないし3家族用に分けて、賃貸
収入を得る人もいる。一つの方法にしろ、別の方法にしろ、人々は手元にある資
源でできるだけのことを試みている。外の世界から提供されるものはほとんどな
い。
そしてほとんどの者が米軍に支えられたバグダッド政府を非難する。
「燃料その他の必需品を提供すれば、政府が人々の受難を減らすことは簡単な
はずだ」と雑貨屋のファディル・アブドッラーが言った。「しかしそうならにの
で、私たちは災難を被るばかりだ。私たちに何の未来もない」。
(*Ahmed, our correspondent in Iraq's Diyala province, works in close
collaboration with Dahr Jamail, our U.S.-based specialist writer on Iraq
who travels extensively in the region)
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メーリング・リストへの参加・退会手続きはここでもできます
※イラク・レジスタンス・レポート
http://www.geocities.jp/uruknewsjapan/Iraqi_resistance.html
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(後部はカットさせていただきました)