毎日新聞 によるストーリー • 1 時間 (2024/2/16)
林芳正官房長官は16日の記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が15日の談話で岸田文雄首相の訪朝の可能性などに言及したことについて「談話には留意している」と述べた。その上で「談話の評価を含めて今後の交渉に影響を及ぼす恐れがあるため、明らかにすることは差し控える」と語った。
金与正氏は談話で「既に解決された拉致問題を両国関係の障害物として捨てるのなら、両国が近づけないわけはない。岸田首相が平壌を訪問する日が来るかもしれない」と述べた。林氏は「拉致問題が『既に解決された』との主張は全く受け入れられない」と強調。「日朝平壌宣言に基づいて拉致・核・ミサイルといった諸懸案を包括的に解決する方針に変わりはない」と語った。
北朝鮮側は能登半島地震に関して金総書記が岸田首相に見舞いの電報を送るなど、異例の対応を続けている。林氏は「北朝鮮側の意図や狙いについて述べる立場になく、コメントは控える」と言及を避けた。【古川宗】
【北朝鮮・金与正氏】「首相が平壌訪問の可能性も」
2024/02/16
日朝首脳会談の可能性について金与正氏が談話を発表(2024年2月15日)