とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

「言葉」との闘い 2

2006年04月28日 11時44分34秒 | ことば・こころ・文学・演劇
「ことば」というのは、五感です。五感というのは視覚と聴覚と臭覚と味覚と触覚
です。人間の感覚というのは全部言葉に直結しています。五感を日常生活でフルに
働かせることは、言葉を自分の中にとりこみ、しかも、その言葉のニュアンスを
体験することなのです。ですから、意味ではなく、その感覚を本当に豊かに体験
していかないと言葉は豊かにならない。それが今は、言葉が頭のほうだけにつな
がってしまっていて、心のほうにはつながっていないのです。」

これは、どこで読んだのだろうか?

またもや松居直さんの『絵本が育てる子どもの心』のなかで印象的な文章を引用
させていただきます。
「本というものは言葉の世界です。私はそれを作っている人間ですから本の性格
はよく分かります。本の中には一つ一つ違う言葉があるのです。文字を読む、言
葉を読む、文章を読む―そこまでは字が読めるという技術でできるのですが、そ
の先が読書です。読書とは言葉の世界に入り込んでいくことなのです。言葉の世
界に深く入りこんでいきますと、その言葉の世界を考えた人、作った人の考え方
や思想やイメージ、その人が何を感じていたのか、そして何を願っていたのか、
そういうものまで読み取れるのです」

まったく、その通りだと思う。こういう文章を読みたかった。


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