落合博満監督の中日黄金時代を支えた参謀・森繁和。彼の書いた『参謀』に落合中日の強さの秘訣があった。
初年度2004年のキャンプ(2月3月),もう連日,朝まで,監督の部屋で,コーチ全員(2軍を含めて20人)が,飲んで,野球談義を語らっていた。
同世代のいろんなチームのコーチが,優勝経験を語り,昔話裏話に花を咲かせ,朝まで。落合監督は決して「もう終わりにしよう」と言わなかった。朝まで呑んでいた。
一日24時間のうち,実に20時間も,時間を共にしていた。それだけ「濃い」人間関係・信頼関係ができた。決して「オレ流」の孤高の監督だったわけではない。むしろ真逆の,コーチとのこれ以上ない強固な信頼関係があった。
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私も少年野球のコーチをしていますが,これを読むと,監督に大事なのは「コーチをまとめる力」だと思えてくる。
この「一日20時間も時間を共に」ってのは,まさに稲盛和夫さんの「コンパ経営」だよね。コンパって呑み会。要するに呑み会経営。稲盛さんは和室の呑み会が大好き。「膝詰め」で距離感なく飲めるから。距離が縮まるから。
だから稲森さんのファンの経営者には,自社ビルに和室を作る社長が多い。膝詰めの呑み会をするためだけに。
コロナの今,呑み会が敬遠されていますが,そろそろ飲ミュニュケーションを復活すべきという論調が出てきますね。ってか,私はこの稿でそういう論調を張っています。
話題の『嫌われた監督』から派生して,参謀の森さんの本を読んでとてもよかった。