先日から、フェリペ・フェルナンデス・アルメストの著作『食べる人類誌』を読んでおりました。
昨日の夜に読了。
人が火を自由に扱う以前の原始の時代から現代の食のグローバル化まで、食を通して人類の歩みを考察した本です。
第一章は、人類が食に対して行った最初の革命、「調理の発明」について。
第二章は、食事に生命維持以外の意味を付加させたことで起こった変化について。
(人肉食と菜食主義の意外な共通点の考察は面白かったです)
第三章は、牧畜について。
(狩猟採取社会から牧畜社会に移ったのではなく、牧畜が先行していたのではないか、という説は面白かったです)
第四章は、農業について。
第五章は、食による社会分化、身分の発生について。
(人種差別はテーブル・マナーからうまれた?)
第六章は、食べ物の消費地と遠隔地間の交流について。
第七章は、種子や動物が食の為に世界中に伝播交流して広まったことで起こった変化について。
第八章は、十九世紀から二十世紀に起こった食の産業の巨大化について、です。
私の専門外の事が書かれていたので、読むのに少し時間がかかりましたが、教科書で習った説とは違う説が沢山出ていて、面白かったです。