昨日の夜は、ジョセフ・ヒース著『資本主義が嫌いな人のための経済学』を読んでいました。
経済学的な問題について世に出回っている説は本当に正しいのか?
哲学者が書いた経済学入門書です。
第1部の「右派の謬見」で保守・リバタリアン陣営を問題点を突き、第2部の「左派の誤信」で革新・リベラル陣営への批判が展開されます。
経済学的な右派・左派の対立による議論があるだけ北米や欧州はマシだと思ってしまいます。
日本だと右派・左派の対立による議論は外交案件で、経済学的な或いは社会学的な対立での議論ではないですから。
(外交案件での右派・左派の対立も理論的には物凄く曖昧で整理されてはいないからしっちゃかめっちゃかな気がする)
経済立国を目指しながら政治の舞台(世論形成も含めて)では経済学とか社会学を蔑ろにしてきたから経済政策部門で訳の分からない政策が声高らかに流布されてしまう……。感情論が多いし。
「○○をすれば経済(或いは状況)は良くなる」なんて方法があるわけないじゃん。
あればもうすでにどこかの国でやっていて薔薇色の世界を築いているはず。
でも経済(社会)はあまりにも複雑で単純な解が見つからない。
でもちょっとでもよい社会にしようと思うなら単純な解が見つからないのを我慢して経済学を少しは学んで変な事を言う政治家には投票しない、ってことをしなくてはならないと思うのです。
『資本主義が嫌いな人のための経済学』は面白いですよ。
読んでみて下さい。