昨日の夜は、山本兼一の小説『火天の城』を読んでいました。
織田信長に仕える宮大工・岡部又右衛門は琵琶湖東南岸の安土の地に城を築くよう命じられる。
七重で南蛮風で御殿造りの天主。前代未聞の巨大プロジェクトで困難な出来事が多発し妨害者がいる中で納期までに完成させなければならない……。
物語としては少し弱いかも?
工夫次第でもっと盛り上がったかもしんない。
でも、安土城築城に関するドラマの部分は面白いです。
物凄い重量に耐えて頑強な城にする+人々を圧倒する壮麗な城にするにはどのような設計であるべきなのか?
前代未聞の城を建設するにはどれだけの材料が必要となるのか?
それらをどうやって調達するのか?
材料となる巨大な大通柱や運ぶのは無理とされる巨大な石をどう運ぶのか?
大工・人足・木挽・石工・陶工・左官・井戸掘り・鍛冶・賄いなど膨大な人数の必要な人員をどうやって集めるのか?
そしてそれらの人々が集まればどうなるのか?
頻繁に起こる注文の変更にどう対処するのか?
敵方の間者が紛れ込むのをどう防ぐのか?
それらが総棟梁とその息子を通して描かれています。
面白かったですよ。