狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

『コンセント』

2019年10月30日 20時00分45秒 | 映画・ドラマに関する日記


 昨日の夜は、映画『コンセント』のDVDを観ていました。

 ある日、フリーライターの朝倉ユキのもとに引きこもりだった兄が餓死したという連絡が入る。
 兄が暮らしていたアパートを訪れたユキは、その部屋でコンセントが差し込まれたままの掃除機を発見する。
 その日から彼女は死体が放つ匂いが記憶に刷り込まれてしまい、日々の暮らしの中で幾度となくその匂いを感じることになってしまう。
 兄の死にショックを受けていた彼女は兄の死の直前の想いとは何だったのか? と考えるようになり……。

 監督は、中原俊。
 出演者は、市川実和子、村上淳、つみきみほ、木下ほうか、小市慢太郎、斎藤歩、芥正彦、二木てるみ、夏八木勲、不破万作、りりィ、梅沢昌代、甲本雅裕、沖津和、田美茄海、鹿瀬陽子、 山上賢治、木村明子、臼田琢美、藤岡比左志、金子政柳野幸成、大國千緒奈、坂田雅彦、江端英久、榊英雄、など。
 原作は、田口ランディの同名の小説です。
 原作の小説は私はまだ読んでいません。








 人間は目で捕らえた光情報を脳で情報処理して映像化して世界を認識しています。
 視覚情報と聴覚情報や触覚情報や味覚情報や嗅覚情報はそれぞれ独立して情報処理が成されています。
 しかし、蝙蝠やイルカなどは聴覚情報を脳で情報処理して映像化して世界を認識している可能性があり、熊や犬は嗅覚情報を脳で情報処理して映像化して世界を認識している可能性があることを指摘する人もいます。
 人間の体中の感覚を全て情報処理するには人間の脳の演算能力はまだまだ低いのでしょう。
 人は大量の情報をカットして分かりやすい形で世界を認識しています。
 しかしもしかすると普通の人では処理しきれない大量の情報を処理してしまう人もいるのかもしれません。
 そんな人は人とは違うものが見える可能性があります。
 この映画はそんなお話です。

 オカルトの分野ではなく脳の情報処理のお話。幽霊とか魂の正体とはもしかすると脳の情報処理の仕方で見えてしまうものなのかもしれません。
 それでも現実と区別のつかない虚構は虚構であったとしてもその人にとっては現実でしかない。

 嗅覚情報を高度に分析し映像化する脳を持っていたら、匂いを基に過去の情報さえも認識できるようになる……。
 触覚情報を高度に分析し映像化する脳を持っていたら、空気の流れや温度や湿度の差から人とは違う世界の認識のしかたとなる……。
 シャーマンと呼ばれる人達はそんな人達なのかもしんない。

 と、この映画を観ながらつらつらと考えてしまいました。



 面白かったですよ。
 楽しめました。



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