2年前、臨床心理士になったばかりの菜見子は薬物中毒者だった瀬野愛莉のカウンセリングを担当していた。最初は爪を噛み、テーブルに足を乗せ、顔も見てくれなかった愛莉。同時期、菜見子は落とした財布を拾ってくれた? 佐田と知り合っていた。程無く「上から目線で言われるとムカつくっ!!」話しはできるようになったが、診察で愛莉に吠えられる菜見子は佐田に相談し、励まされていた。「上から目線だって言われたから」次の診察で患者用の椅子の脇にややおどけてしゃがんでみせる菜見子。「バ~カ」毒舌気味だが落ち着き始める愛莉。
「ホントに買ったんですかぁ?! すごーいっ!」菜見子は佐田か買った車でドライブに付き合うようになっていた。「自分は逃げることしかできなかった」心の傷を語り始める愛莉。佐田とドライブデートを重ねる菜見子。「やめようと思ったんだけど」薬物使用を後悔し泣く愛莉。車中で、佐田からプリンを渡される菜見子。「今日で終了です」菜見子はすっかり穏やかになった愛莉に治療の終了を告げ、さらに「彼氏できたんだ。私の過去ってさ、彼に話すべきだと思う?」「一度、信じてみたら?」菜見子は『善意』から、打ち明けるよう勧め、愛莉を無邪気に喜ばせた。一方で、突如嫉妬に狂い、束縛し、車中で「俺の傍にいろっつってんだよッ!!」等と暴力を振るい始めた佐田と、菜見子は別れていた。
そして半年前、サトミが患者として現れた。暴行の痕かまだ残る、髪もボサボサのサトミ。じっと菜見子を見る目は現在と何も変わらないようでもあった。
「残酷な医者ですね。諦めてるだけじゃないですか! 最後まで患者に寄り添うってただの自己満足だろう?!」為頼の診療所では『診える』だけで治し方がわからないと言われ、早瀬が吠えていた。「刑事を辞めることだ! 犯罪から遠ざかれば」
2に続く
「ホントに買ったんですかぁ?! すごーいっ!」菜見子は佐田か買った車でドライブに付き合うようになっていた。「自分は逃げることしかできなかった」心の傷を語り始める愛莉。佐田とドライブデートを重ねる菜見子。「やめようと思ったんだけど」薬物使用を後悔し泣く愛莉。車中で、佐田からプリンを渡される菜見子。「今日で終了です」菜見子はすっかり穏やかになった愛莉に治療の終了を告げ、さらに「彼氏できたんだ。私の過去ってさ、彼に話すべきだと思う?」「一度、信じてみたら?」菜見子は『善意』から、打ち明けるよう勧め、愛莉を無邪気に喜ばせた。一方で、突如嫉妬に狂い、束縛し、車中で「俺の傍にいろっつってんだよッ!!」等と暴力を振るい始めた佐田と、菜見子は別れていた。
そして半年前、サトミが患者として現れた。暴行の痕かまだ残る、髪もボサボサのサトミ。じっと菜見子を見る目は現在と何も変わらないようでもあった。
「残酷な医者ですね。諦めてるだけじゃないですか! 最後まで患者に寄り添うってただの自己満足だろう?!」為頼の診療所では『診える』だけで治し方がわからないと言われ、早瀬が吠えていた。「刑事を辞めることだ! 犯罪から遠ざかれば」
2に続く