子供の頃、三日月は言う通りにした。銃を撃ち、反動でひっくり返る三日月。痛め付けられていたオルガは見ていた。相手は倒れ、流血している。振り返る三日月。「ねぇ、次はどうすればいい? オルガ」オルガは拳を握った。
「オルガ」現在の三日月の声でオルガは目覚めた。一瞬、怖れたように三日月を見るオルガ。「おお、ミカ」「おおじゃないよ、見付かったらまた何されるか」ガンダムバルバトスの足元だった。雪之丞もバルバトスの動力室の出入り口から顔を出した。社長が呼んでいるという。「ここ入るなって言ったろ?」「ここ年中あったけぇからさぁ」オルガはダルそうに出入り口に向かった。続く三日月は一度、バルバトスを振り返った。
オルガと三日月は民間軍事警備会社(PMC)のクリュセ・ガード・セキュリティー(CGS)の参番組で働いていた。社長の話は、クリュセ代表の娘を地球まで運ぶ護衛を参番組に任せるというものだった。オルガと共に話を聞いたビスケットは戸惑った。娘、クーデリアは火星独立運動を行っている。「何で俺らに?」「御指名なんだよ」オルガに、社長は投げやりに答え、「やることは変わんねぇ、お前らガキは俺らの言うこと聞いてりゃいいんだよっ!」傍の上官の男はデタラメに怒鳴った。
少年兵の中でも若手の者達は拠点周囲に地雷を埋める作業をしていた。明日はこれを撤去する作業をするという。ただのイビりだった。その近くではMW乗りの少年兵達がペイント弾で演習を行っていた。目覚ましい活躍をする三日月。若手の一人、タカキが見惚れていると作業監督者にラバー棍棒で殴られた。「宇宙鼠がはしゃぎやがってっ」少年達の環境はそんなものだった。
温室で茶を飲む母に別れを告げたクーデリア。
2に続く
「オルガ」現在の三日月の声でオルガは目覚めた。一瞬、怖れたように三日月を見るオルガ。「おお、ミカ」「おおじゃないよ、見付かったらまた何されるか」ガンダムバルバトスの足元だった。雪之丞もバルバトスの動力室の出入り口から顔を出した。社長が呼んでいるという。「ここ入るなって言ったろ?」「ここ年中あったけぇからさぁ」オルガはダルそうに出入り口に向かった。続く三日月は一度、バルバトスを振り返った。
オルガと三日月は民間軍事警備会社(PMC)のクリュセ・ガード・セキュリティー(CGS)の参番組で働いていた。社長の話は、クリュセ代表の娘を地球まで運ぶ護衛を参番組に任せるというものだった。オルガと共に話を聞いたビスケットは戸惑った。娘、クーデリアは火星独立運動を行っている。「何で俺らに?」「御指名なんだよ」オルガに、社長は投げやりに答え、「やることは変わんねぇ、お前らガキは俺らの言うこと聞いてりゃいいんだよっ!」傍の上官の男はデタラメに怒鳴った。
少年兵の中でも若手の者達は拠点周囲に地雷を埋める作業をしていた。明日はこれを撤去する作業をするという。ただのイビりだった。その近くではMW乗りの少年兵達がペイント弾で演習を行っていた。目覚ましい活躍をする三日月。若手の一人、タカキが見惚れていると作業監督者にラバー棍棒で殴られた。「宇宙鼠がはしゃぎやがってっ」少年達の環境はそんなものだった。
温室で茶を飲む母に別れを告げたクーデリア。
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