羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

5→9~坊さん~ 1

2015-12-09 21:58:42 | 日記
清宮に退職願いを出した潤子。「本気なのか?」「はい、もう決めたんです」山淵はショックを受け、毛利は「でもでも、これでELAの三大美女の一角がいなくなるなんて、ちょっと残念ですよね。潤子先生と百絵先生とあたし」等と言い出し、蘭も「いや、それならあたしも入れて美女四天王でしょ?」と混ぜっ返し出し「いや四天王ってヤンキー漫画じゃないんだからっ」ツッコむ潤子だった。近々結婚するという潤子と高嶺に商店街の人々もあっさり実家から帰ってきた母もいる桜庭家に前倒し祝いに来て「式には呼べよっ」「あばよっ!」等と言って一先ず帰って行った。仕事を辞めてしまった潤子に「だからといって、辞めなくても」と戸惑う高嶺。「私がなんとかしないと」潤子はやる気満々だった。
「絶対に認めません」高嶺はなんとか寺でひばりの前に出て説得を試みたが、取り付く島も無かった。桜庭家に戻ると「あ~ん」と歯ブラシを口に入れられる高嶺。潤子は話せばわかると楽観視しているようだった。翌日「塩を撒いてやりなさい!」ひばりの言葉通り、主に高嶺に詫びつつ高嶺と潤子に塩を撒いて寺から追い出しに掛かる僧達。山門を閉ざされてしまった。高嶺が潤子にかけられた塩を払っていると天音が現れた。「兄さんお得意の哀しそうな顔ですね」例にして煽ってくる天音。「それが実のお兄さんに対する態度なの?」牽制する潤子。天音は取り合わず、掛かってきた不動産業者らしい電話に出ていた。
ひばりがホテルで数日続けて寺関係の会合に出るという。潤子は高嶺と共にホテルの出入り口で待ち構えたが、1日目はまるで相手にされなかった。2日目、寒空の下、またひばりが出てくるのを待っていると高嶺が僧服の袂から次から次に牛乳、餡パン、お握り、アウトドア用品等を取り出し始めた。「四次元ポケット?!」ツッコむ潤子だったが、
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5→9~坊さん~ 2

2015-12-09 21:58:21 | 日記
この日も相手にされなかった。3日目、屋外は寒くカイロを求めたが、肝心のカイロは袂に入っておらず高嶺のマフラーを掛けられる潤子。とここで僧達を引き連れたひばりがホテルから出てきた。
車に乗り込もうとするひばりに土下座する潤子。「お願いします! 星川さんと結婚させて下さい!」「顔、上げなさい」ひばりは自分も姿勢を低くして言ってきた。そして、寺で作務衣に着替えた潤子。「次はお買い物ね」反物の買い物をひばりに命じられかってくるが夏物を買ってきてしまい「戻してらっしゃい!」と怒られ、取って返すハメになる潤子。戻ってきても様々な寺の仕事や雑用を命じられ、ヘトヘトになる潤子。心配する高嶺。「大切な人を苦しめるくらいなら、私は」「ダメですよ、私は星川さんに住職になってほしいです。ね?」見詰め合う二人。もう少しでキスしそうになるが、三休が見ていた。「どうぞ、遠慮なさらず」気を遣う三休。「では」続きをしようとする高嶺。「しないよっ」当然拒否された。一方、「全部、ぶち壊して下さい」建築業者に星川ビルの模型を作らせていた天音は寺の本堂を残す案を出されるとそう言い放っていた。
寺の騒動とは関連無く、アーサーにバーに連れてこられた三嶋は山淵の隣に座らされた。困惑する三嶋と山淵。「ミスター三嶋にちゃんと想いを伝えましょう」誤解しているアーサー。山淵は「好きな漫画のキャラに似てるだけです! そうですっ! 如月先輩(漫画キャラ)は、攻め中の攻めっ!!」と暴走気味に語り出し、アーサーにストップを掛けられ「三嶋さん、ごめんなさい」と帰って行ってしまった。「僕、フラれた感じになってません?」「フラれ続きのあなたに、奢りますよ」訳がわからない三嶋に酒を振る舞うアーサーだった。
寺の仕事に疲労が溜まってゆく潤子。「毎日一生懸命尽くして下さっています」
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5→9~坊さん~ 3

2015-12-09 21:58:10 | 日記
とひばりに訴える高嶺。だが「あの人といると、あなたは不幸に巻き込まれる」ひばりは固くなだった。高嶺に休むように促され、一週間ぶりに英会話教室を訪れた潤子。「潤子ちゃ~んっ!」由希達に迎えられ、毛利も蜂屋と進展した風だった。清宮と二人で今となっては懐かしい教室で話す潤子。「急遽ニューヨークに戻ることになった。戻ってこれてよかった。桜庭が講師になった姿も見れたし」「本当にお世話になりました。感謝しています」「俺もだよ。ありがとう」握手する二人。清宮は教室を出て行ったが、 その後でアーサーと山淵が教室に入ってきた。「黙っていろと言われていましたが」アーサーは清宮の事情を潤子に話した。「すいません、これから結婚するレディーにこんな話、でも真実の友人として、彼を誤解したまま離れ離れになってしまうことを耐え切れなくて」アーサーに、潤子は微笑んで応じたが、すぐに複雑な表情を浮かべた。
寺に戻ると帰りが遅いとまたひばりに怒られる潤子、寝る前に実家に電話すると今夜はすき焼きだという。「案外、うまいことやってるから」と電話で話す潤子を高嶺は戸の外から見ていた。「潤子さんの色んな話が聞けて、楽しかったです」桜庭家から愛想よく帰る天音。すき焼きの肉は天音が持ってきたものだった。それからも寺で働き続ける潤子。厨房で一人で仕込みをしているとひばりが現れた。「お味見して頂けませんか?」「結構です。わたくしが、あなたが作ったものを食べると思ってるの?」拒絶するひばり。「いい加減にして下さい。潤子さんになんの恨みがあるんです」様子を見た高嶺が問うと「ありませんよ。私は潤子さんが嫌いなだけです」と言い切った。その夜、高嶺と話している内に疲れて眠ってしまう潤子。高嶺は布団に寝かせてやり、一時、潤子の手を握って隣に寝そべった。高嶺は寝ながら涙を流している潤子の顔を見ていた。
     4に続く

5→9~坊さん~ 4

2015-12-09 21:57:59 | 日記
翌朝、檀家との会合の席で高嶺に読経をさせるというひばりの話を立ち聞きした潤子は「お手伝いさせて頂けませんでしょうか?」名乗り出た。「お手伝い頂きましょうか」ひばりは存外これを認めたが、高嶺は危惧していた。 会合当日、父に持ってきてもらった祖母の着物を着た潤子。「古臭い着物、それに品の無い着付けねぇ」手厳しいひばり。会合が始まると慣れない配膳に檀家に失笑される潤子。料理の内容を聞かれ上手く答えられず代わりに香織に解説してもらい、檀家に「自分が出したお料理もわからないなんて、お育ちがよろしいのねぇ?」と嫌味を言われ、さらに汁物を檀家の気もに溢してしまい。大騒ぎになり、香織がフォローに回った。一人、檀家の着物の染み抜きをしながら潤子が泣きそうになっていると高嶺が来た。「もういいですから、大切な読経あるんでしょう?」「あなた以上に大切なもの等、この世にありません!」潤子を抱き締める高嶺。潤子は泣いた。
「感謝してほしいですね。俺の読経のおかげで助かったでしょう?」会合の後で天音がひばりに言うと「読経を聞いて、気持ちが固まりました。あなたは住職の器じゃありません。もう一度、修行してらっしゃい」ひばりは冷然と答え、歩き去るひばりを天音は暗い目で見ていた。英会話教室では潤子の送別会の話になっていたが、アーサーは山淵の手を握り語り掛けていた。「(英語で)本当にあなたが好きなんです」これに「この胸の高まりっ! なんだ? この2次元で感じたことの無いトキメキは?!」もう教室でキャラを隠すのも忘れ暴走気味に動揺する山淵だった。「皆、誉めてくれた」潤子は実家に電話していると、清宮からの電話の着信が入った。出る潤子。「今、大丈夫か?」「大丈夫です」「大丈夫って、声じゃない」「そんなことないですよ」笑う潤子。送別会の話をする清宮。言葉少ない潤子。
     5に続く

5→9~坊さん~ 5

2015-12-09 21:57:46 | 日記
「桜庭」改めて話し出した清宮に、様子を見ていたアーサーは立ち去った。「桜庭は、桜庭のままでいいんだ」潤子は目に涙を溜めて聞いていた。
本堂で自分の為に仕事を辞め、奮闘する潤子のことを考える高嶺。潤子は送別会のスピーチを英語で書き上げ、読み上げて練習していた。職場でのこれまでに感謝を述べ「(英語で)夢は叶いませんでしたが、ELAで働いている時はまるでニューヨークにいるような気持ちで、ELAのおかげで夢の半分が叶ったんです。大切な場所を離れるのは寂しいです。私は後悔しません、私は今、幸せです」潤子は泣いていた。それを聞いていた高嶺は潤子に一旦実家に帰って休むよう言った。
朝になると、寺はにわかに騒がしくなった。天音が建築業者を引き連れて現れていた。対応に出る高嶺。騒ぎにひばりと香織と寺田も顔を出した。「ぶっ壊して、どーんと建てちゃいましょうか?」「天音」高嶺の為に潤子の人生が狂わされたと思いもしないのかと問う天音。「俺のことだってそうだよ?! そこのババアが兄さんばっかり可愛がって、俺のことは京都の寺に捨てやがって!」表に出て、天音を見詰めるひばり。「お婆様はお前のことを捨ててなどいない!」「じゃあ誰か一回でも俺に会いに来たのかよっ?!」叫ぶ天音。業者と僧達で揉み合いになった。夜になり、業者達は追い返されたが、高嶺は考え、決心していた。
潤子は英会話教室に勤めていた頃、いつも節約の為に一人でお握りを食べていた緑の多い、街の休憩スペースで待っていた。高所にある為、街を見渡せる。夕暮れだった。いつか高嶺にもらった靴を履いている潤子。高嶺が来た。「始めてじゃないですか? ちゃんと待ち合わせして会えたの。見て、ほら。頂いた靴、履いてきました。お腹空いたでしょう? お弁当作ってきたんですよ。食べます?」「潤子さん、私はあなたに
     6に続く