「ありがとう、でも泥だらけに」「大事なんだろ、それ」「うん」「なら、泥なんてなんだいっ!」子供の潮は子供の真由子にそう言って去って行った。「なんか、とっても嬉しかった。私も、潮君みたいになれたらなぁって」「その話と他のヤツの為に貧乏クジ引きたがるおめぇみたいなヤツらと何か関係があるのかよ?」ピンとこないとら。「きっと、その人達、泥に汚れちゃうより大事なこと、あったんじゃないかなぁ」考えるとら。「さっきの続き!」また結婚式の真似事を始める真由子。「井上真由子、汝病める時も健やかなる時も、この者を愛することを誓いますか? って、真由子よ、真由子! はい、誓いますって私が言うでしょ? とら、死が二人を別つまで、この者を愛しますか?」答えないとら。「はい、はぁっ?!」泣く真由子。
「アホくさくてやってられっかよぉっ!!」とらが拒否していると、タユラの破片が襲い掛かってきた。真由子を庇うとら。「我々の質問にこたえよ」破片が集まりつつあるタユラと、その隣のナドカ。「蛇、蟇かよッ!」とらが言うと共に、それぞれ正体を現すタユラとナドカ。とらの電撃はタユラの破片で弾かれ、とらの逆立てた髪はナドカの舌で縛られて防がれた。上階で爆発が起こり、瓦礫が吹抜を落ちてくると下階の人々は慌てて逃れて行った。とらは真由子を抱え、下階まで降下してきて吹抜のから横のフロアにガラスを割って突っ込んで行った。
「どこだぁ? 化け物と娘?!」蟇顔のナドカが蛇のタユラに乗って降りてきた。「二人一組の攻撃は厄介だぜ」棚に隠れていたとらと真由子。「とらちゃん、私に考えがあるの」真由子は抱えられたまま話し出した。タユラとナドカに棚を見付けられると、とらは棚を開けてると同時に電撃を放ち、真由子の姿で真由子と飛び出し、二手に別れて走った。二人とも同じ、とらの毛を編んだらしい服の
6に続く
「アホくさくてやってられっかよぉっ!!」とらが拒否していると、タユラの破片が襲い掛かってきた。真由子を庇うとら。「我々の質問にこたえよ」破片が集まりつつあるタユラと、その隣のナドカ。「蛇、蟇かよッ!」とらが言うと共に、それぞれ正体を現すタユラとナドカ。とらの電撃はタユラの破片で弾かれ、とらの逆立てた髪はナドカの舌で縛られて防がれた。上階で爆発が起こり、瓦礫が吹抜を落ちてくると下階の人々は慌てて逃れて行った。とらは真由子を抱え、下階まで降下してきて吹抜のから横のフロアにガラスを割って突っ込んで行った。
「どこだぁ? 化け物と娘?!」蟇顔のナドカが蛇のタユラに乗って降りてきた。「二人一組の攻撃は厄介だぜ」棚に隠れていたとらと真由子。「とらちゃん、私に考えがあるの」真由子は抱えられたまま話し出した。タユラとナドカに棚を見付けられると、とらは棚を開けてると同時に電撃を放ち、真由子の姿で真由子と飛び出し、二手に別れて走った。二人とも同じ、とらの毛を編んだらしい服の
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