自分一人の頭で考え出せる事なんてほとんどない。
巷に転がっている情報の再編集に過ぎない。
確かにそうかもしれないな、と思うのです。
私の頭は人類が長い時間をかけて築いてきた知識や文化の上に、ちゃっかり腰掛けているだけなのです。
しかもその腰掛けているモノの中には、間違いや嘘、不確実なも物も混ざっていて、一見どっしりとした山に見えるけれどちょっとした揺れで崩れてしまう砂山かもしれないのです。
その砂山から異物や爆発物を取り除く作業は、衝撃的な知性や芸術との出会いによって突発的にやってきますが、恒常的、能動的に行ってきたわけではありません。
それより面白くて短絡的で享楽的な出会いによって、私の砂山はどんどん大きくなっていくのです。
だから知性との出会い、芸術との出会いは必要なのです。
そして私がオリジナルにこだわるのは、その砂山の頂上だけでも、誰かとは違う輝きにしたいからかもしれません。
個体差をオリジナルな個性にするのはとても難しい事なのです。
故に自分の頭で考えた事なんて、まず無いし出来ない事なんだって所からスタートした方が身のためなのです。
でも『まず無い』は『稀にはある』事なのですから、そこを求める姿勢は必要です。
まだ見ぬ景色を求めて歩いていきましょう!