軽井沢バイシクルライフ

10年以上のブランクの後現役復帰した中年サイクリストの活動と昔話

臭い物に蓋をしない② ~自転車競技の種目別事故リスク~

2019-02-02 11:35:21 | 日記

(JICF国際トラックカップ:スプリントレーススタート)
自転車競技は確かにスピードも出ますので、落車があれば重大事故の発生の可能性はあります。
しかし、他競技に比べてどのぐらいのリスクがあるのでしょうか?また、種目によるリスクの違いについて考えてみたいと思います。
自転車競技には、トラック、ロード以外にもシクロクロス、マウンテンバイク、BMX、トライアル、室内自転車競技(サイクルサッカー、フィギア)と多彩な種目がありますが、ここではトラック、ロードに限定して考えたいと思います。
部活での死亡・重度障害事故の競技別統計について調べてみると
1位 柔道 2位 野球 3位 バスケットボール 4位 ラグビー 5位 サッカー
という順番なのですが、死亡・重度障害の発生頻度からは
1位 自転車 2位 ボクシング 3位 ラグビー 4位 柔道 5位 器械体操
という順番のようです。
出典:平成24年学校における体育活動中の事故防止について
自転車の場合は、落車しなければ事故は起こりませんが一度落車すれば、大けがにつながる可能性は否定しません。
しかし、実際には種目によって事故のリスクにはかなりの差があると思います。
1人で走るタイム系種目では、私もかつて10年ぐらい競技活動をしていましたが一度も落車を見たことはありません。
1㎞タイムトライアル、4㎞個人追い抜きは、安全性の高い種目と言えそうです。
4㎞団体追い抜きでは、私の経験では前走者が先頭交代に失敗して落車したことがありますが、よく練習を積んだチームならばこのようなことは滅多にないと考えられます。
3人1チームで走るチームスプリントと併せてまずまず安全な種目のようです。
スプリントは、フェアな走りをしていればそれほど落車はないと思いますが、私の経験したトラブルでは、インを突いてゴール前で追い込みをかけてきた選手の自転車が私の前輪に接触して、ホイールがバラバラになったことがありました。
また、スプリントに入る前のけん制でゆっくり走っている時は、まっすぐ走る技術がないとコーナーのバンクでペダルをこすって落車します。
スプリントはしっかりしたバイクコントロール技術が必要です。

(JICF国際トラックカップ:ケイリンスタート前、このレースでは落車がありました)
短距離ではケイリン(漢字で書く公営競技の競輪とは別物)は、集団のゴールスプリントの迫力が魅力ですが落車のリスクは高いと言わざるを得ません。世界戦の種目に採用された時はまだアマとプロに競技が分かれていた時代ですが、ケイリンはプロの種目でした。
ポイントレース、スクラッチ、エリミネイション等大人数で走る中・長距離種目は、斜行等危険走行をしないでフェアな走りをすれば、大きな危険は個人的にはあまり感じていないです。日本独自の種目の4000m速度競争(先頭責任制)は、私も好きな種目でした。

(JICF国際トラックカップ:ポイントレース)
しかし、短距離種目のケイリンのゴール勝負は、全力を出し切りスピードも高くなり、位置取りも熾烈になるのでリスクは大きいと思います。
トラックでは何と言ってもマディソンは怖いです。
ヨーロッパの6日間レースのメイン種目ですが、200m以下の室内トラックで、選手同士手を握り合ってホイップして選手交代をするという実に高度な技術が必要です。
死亡事故が実際起こっています。相当な技量がないとできない種目ですが見方によってはエクストリームスポーツ的な種目です。
自転車以外では冬季オリンピックではビッグエアやスロープスタイル等エクストリームスポーツが採用されて、Xゲームと区別がつかなくなってきました。
個人的にはそれよりも、シクロクロスを採用してほしいと考えています。

(日本サイクルスポーツセンター)
トラックでは種目により事故のリスクがかなり異なるのですが、では、ロードレースはどうなのでしょうか?
一般公道はそもそも競争をするために作られてはいませんので、コースには危険な物がたくさんありますので、ロードレースの方がリスクは高いのではないかと個人的には考えております。
例えば、下りのコーナーで、オーバースピードで曲がり切れず、コースアウト、がけ下に転落!とか、平地のコーナーで曲がり切れず電柱に激突!という事故も想定されます。
レースだけのことではないと思います。
サイクリングイベントでも重大事故は起こっています。やはりセルフコントロートは、一番の事故予防策ではないでしょうか。
また、オリンピック種目も一般の目を引くために、見た目の面白さだけを考えてエクストリーム系種目を採用していくことは、私見ですがいかがなものかと考えています。
自転車競技の醍醐味はスプリンターだった私にとっては、やはりゴールスプリントです。
また、ロードレースではぶっちぎり独走勝利も美しいものです。
そして一番見たくないものは落車事故です。
自転車は、体力・年齢に合わせて行うことができる生涯スポーツです。
サイクリングイベントや普段の練習、サイクリングでも十分注意して楽しみましょう!
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 臭い物に蓋をしない① ~レー... | トップ | 国民体育大会と自転車競技 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事