(松本自転車競技場)
世の中には「国体不要論」という意見もあるとのことです。確かに見直さなければいけない部分はあるかもしれません。
特に冬季国体は開催地が限られているため、すぐに順番が巡ってきます。例えば長野県の場合私が生を受けてから記憶に残っているだけでも確か5回ぐらいは開催しているはずです。
しかし、国体が地域のスポーツ振興に果たす役割は決して小さくないと思います。軽井沢町では、昭和53年のやまびこ国体のアイスホッケー会場になったことがきっかけで、中学校にもアイスホッケー部ができて、少年チームも出来て、競技人口が拡大しました。
南信の箕輪町では、同じくやまびこ国体のフェンシング会場になったことで、その後も町内ではフェンシングに取り組む青少年が増えて、現在では世界を目指す人材も出始めているようです。
(第39回国民対体育大会出場車)
自転車競技の普及と一定の競技力の維持のためにも国体は、大きな役割を果たしてきたと私は考えています。
かつては、公道を使用したロードレースの開催は、今以上に困難でしたが国体とプレ大会の全国都道府県対抗大会と高校総体だけは、公道を使用して今日まで開催が継続されてきました。
日本では公営競技の競輪が存在したため、かなりの地域においてトラックレースが開催できる環境が整備されましたが、長野県や沖縄県など、競輪の開催がない地域でも、国体のために自転車競技場が整備されました。
(懐かしのブランド片倉シルク号)
競輪場を含めた、自転車競技場がこれほど多い国は他にはないのではないでしょうか?
トラックレースのレベルを一定以上に維持できたのには、国体の存在が果たした役割が大きかったのではないでしょうか。
私も国体に参加させていただく機会があり、国体に育てていただいたことを感謝しています。
国民体育大会は、見直しが必要な部分があったとしても、決して不要なイベントではないことを、私はこの場を借りて主張させていただきます。
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