るるの日記

なんでも書きます

古事記 大国主神 鼠🐀に助けられる

2020-12-03 16:28:32 | 日記
出でむ所を知らざる間に、【鼠】来て云わく
【「内はほらほら、外(と)はすぷすぷ」】
といひき。かく言ふ故にそこを踏みしかば、落ち隠り入りましし間に、火は焼け過ぎき。ここに其の鼠、其の鳴鏑(なりかぶら)を咋(く)ひ持ちて、出で来て奉りき。其の矢の羽は、其の鼠の子供皆喫(く)ひたりき

★鼠
根棲
根国と関係が深い

★ほらほら、すぶすぶ
呪語
※ほらほら
ぽっかりと穴になって、うつろな状態
※すぶすぶ
狭まって狭い状態

■出る所がわからないで困っていると、鼠が来て「内はうつろで、外は狭まっている」と言った

こう鼠が言ったので、そこを踏んだところ、空洞に落ちたのでそのまま隠れていると、その間に野火はその上を燃え過ぎていった

するとその鼠が、かの鳴鏑をくわえて出て来て大穴牟遅神に献上した。その矢の羽根は、その鼠の子供がすっかり食べてしまっていた




古事記 大国主神 須佐之男命に試されている

2020-12-03 16:05:14 | 日記
教(おしえ)の如(ごと)せしかば、蛇自(おのずか)ら静まりき。故、平(たひら)けく寝(い)ねて出でたまひき

亦来る日の夜は、呉公(むかで)と蜂との室に入れたまひしを、亦、呉公・蜂のひれを授けて、先の如(ごと)教へき。故、平けく出でたまひき

亦、【鳴鏑(はりかぶら)】を大野の中に射入れて、其の矢を揺らしもたまひき。故、其の野に入りましし時、即ち火をもちて其の野を焼き廻らしき

★鳴鏑(なりかぶら)
木や、鹿の角で、矢尻を蕪(かぶら)の根の形に作り、中をくりぬいて、風をきって飛ぶときに鳴るようにした。ナリヤともいう

■大穴牟遅神は教えられたとおりにしたところ、蛇は自然におとなしくなった。そのため無事に室の中で寝て、翌日そこから出てこられた

次の日の夜は須佐之男命は、この神をムカデと蜂の室に入れたが、また妻はムカデと蜂の布を与えて教えた。それで無事にその室から出てこられた

また鳴鏑(なりかぶら)を広い野原の中に射込んで、その矢を拾わせた。そして大穴牟遅神がその野原に入った時、すぐに火を放ってその野原を焼き囲んでしまった

古事記 大国主神 頼りになる妻・須勢理毘売命

2020-12-03 15:37:24 | 日記
其の大神出で見て告りたまはく
「此は葦原色許男命(あしはらしこをのみこと)といふぞ」とのりたまひて、即ち、よび入れて、其の蛇(へみ)の【室(むろ)】に寝しめたまひき

是に其の妻須勢理毘売命、蛇の【ひれ】を其の夫に授けて云わく「其の蛇くはむには、此のひれを三たびおりて打ちはらひたまへ」といひき

★室
洞窟

★ひれ
女性が肩にかけた薄布
禍を祓う呪力を持つ布

■大神は外に出て大穴牟遅神を見て「これは葦原色許男命(あしはらしこおのみこと)という神だ」と言って、すぐに家の中に呼び入れて、そこの蛇の室に寝かされた

すると、その妻の須勢理毘売命は、蛇を追い払う呪力をもった布をその夫に与えて、「その蛇があなたに噛みつくような場合ちは、この布を三度振って打ち払いなさい」と言った

古事記 大国主神 須勢理毘売からの求婚

2020-12-03 15:03:30 | 日記
須佐之男命の御所に参到れば、其の女(むすめ)【須勢理毘売(すせりびめ)】、出で見て、【目合(まぐあひ)】為(し)て相婚ひたまひて、還り入りて、其の父に白(まお)して言はく
「甚麗(いとうるわ)しき神来ましつ」とまをしき

★須勢理毘売(すせりびめ)
進む
この女神の方から進んで夫に求婚したための名

★目合(まぐあひ)
目を見合わすこと

■大穴牟遅神が須佐之男命の所に行き着くと、その娘の須勢理毘売(すせりびめ)が出て、大穴牟遅神の姿を見て、互いに目を見合わし結婚して、家の中に引き返して、父の神に「たいへん立派な神様がいらっしゃいました」と申し上げた

古事記 大国主神 根堅州国の須佐之男命のところへ行きなさい

2020-12-03 14:44:10 | 日記
八十神まぎ追ひいたりて、矢刺し乞ふ時、木の俣より【漏(く)】き逃して云りたまはく「須佐之男命の坐(いま)せる【根堅州国(ねのかたすくに)】に参向(まいむか)ふべし。必ず其の大神議(はか)りたまひなむ」とのりたまひき

★漏(く)き
くぐる
間を抜け出る

★根堅州国(ねのかたすくに)
地底の片隅の国

■これを知った兄弟の神々は捜して追ってきて、弓に矢をつがえて大穴牟遅神を渡すように要求したが、その時、大屋毘古神は大穴牟遅神を木の俣から抜け出せ逃して
「須佐之男命のいらっしゃる根之堅州国に向かいなさい。きっとその大神がよい工夫をしてくれるでしょう」と言われた