るるの日記

なんでも書きます

岡本かの子 観音経 1 真理とは神秘や奇跡を超越している

2020-10-21 13:49:53 | 日記
観音経には、「多分」「だろう」とぼかした言葉はなく、みな絶対肯定の言葉で結ばれている。それもとても神秘的、奇跡的な事柄を無雑作にはっきり断言している

観音菩薩の名を唱える人は、大火の中に入っても、火も焼くことができないとか、刀で害されようとする時に観音菩薩の名を唱えるならば、振り下ろされた刀は粉々に折れてしまうことが断言されている

観音経の文を、文字通り信じられる人は、どんなに心強さと痛快さをかんじられることでしょう。

物・心一如は仏教二千年前からの道理である。物・心一如ということは、人間も自然もひっくるめて宇宙の存在、一つの生命体だということです

場合によっては精神を物質に融通し、物質を精神化する可能性を認めるのですから、この原理からは経文における奇跡わ神秘も格別不思議なことでもありません

観音菩薩が雨となって現れたら、火は消え、観音菩薩が落電となって落ちたら、刀は折れるに違いありません

仏教の真理は、神秘や奇跡とは関係なく、方便として神秘や奇跡はあってよし、なくても差し支えなく、要はそれらを超越しているのです

立正安国論 9 (るる訳)

2020-10-21 11:45:33 | 日記
帝王は国家を基にして天下を治め、人民は田を領して世上を保つ

しかし他国の賊来て、国を侵略し、その地を略奪すれば、国を失い家を奪われ、いづれの所へか世を逃れるだろう

一身の安堵を思うなら祈れ

世の人々は、後生を恐れ邪教を信じ謗法を尊ぶ。是非に迷うことを嫌だと思えど、尚正しい仏法に帰するも嫌がる

なぜに同じ信じる力を、妄りに邪義を崇めるのか!邪義へのその執着心ひるがえらず、曲意なお存在するならば、必ず無間地獄に堕ちる

広き経文を引くと、専ら謗法を重んじている。悲しいかな皆正法の門を出て、深く邪法の地獄に入る。愚かなるかな。悪教の綱にかかって邪な謗法の教えの網にまつわり、濃霧の迷いの底に沈み愁い、苦しむ

早く信仰の寸心を改めて、速く実乗の一に帰せよ。そうすれば世界は皆仏国土と成り、十方はことごとく宝土。身は安全、心は禅定となる

立正安国論 8 (るる訳)

2020-10-21 11:14:14 | 日記
日蓮喜んでいわく
「鳩化して鷹となる」

誠に現在の災難をかえりみて、この言を信じれば、風和らぎ浪静かになる。但し人の心は時により移り、性は境によって改まる

あなたは当座に信じずとも、後定めて永く忘れないだろう。先ず国土を安じて祈れ。すみやかに情を回らし急いで対治を加えよ

薬師経いわく「七難の内五難たちまちに起こり、二難猶残る。いわゆる他国侵ぴつの難・自界叛逆の難なり」

大集経いわく「三災の内二災早く顕れ、一災未だ起こらず。いわゆる兵革の災なり」

金光明経いわく「種々の災過十一起こるといえども、他方の怨賊国内を侵略する、この災未だ顕れず、この難未だ来たらず」

仁王経いわく「七難の内、六難今盛んにして、一難未だ現ぜず。いわゆる四方の賊来て国を侵すの難。国乱れる時は先ず鬼神乱れる、鬼神乱れるが故に万民乱れる」

今、この経文について事の心を案ずるに、百鬼早く乱れ万民多く亡ぶ(疫病)。先の難これ明らかなり。後災来ること疑いなし。

残るところの難、悪法の罪によって並び起こり、競い起こるなら、その時にどうなるか?

立正安国論 7 (るる訳)

2020-10-21 10:40:23 | 日記
客は日蓮に問う。「大集経にいわく『持戒僧も破戒僧をも、人は彼を供養する。これは我(釈迦)を供養することになる。持戒僧も破戒僧も我が子なり。もし彼を打つ事あれば則ち我が子を打つになる』
善悪で計らず、是非を選ぶことなく、僧侶には供養をするべし。何で仏の子を打ち、その父を悲哀できるのか?

提婆達多は僧を無差別に殺し、久しく阿鼻地獄の炎にむせぶ。先に証は明らかなり

謗法の僧をいましめると、提婆達多のように阿鼻地獄に落ちると、経文にある。この禁言を破る日蓮の言葉こそ信じられない」

日蓮いわく
あなたは経文を見ているのに、まだその経文の成す心が及ばないのか。理が通らないのか。
仏子をいましめるのでは全くない、唯ひとえに謗法を憎むなり。

釈迦の四十余年の経説は、僧を打つ罪人を斬った。以後の経説はその施しを止めた。一切の衆が悪僧に施さず、善に帰せばいかなる難が並び起こるか。如何なる災いが競い来るか

仏法各まちまちで、旨趣極め難く不信感多く、理非明ならずではあるが、但し法然聖人の選択現在なり。諸仏、諸菩薩、諸天、諸経を捨閉閣抛と載せる。その文明らかなり。これによって聖人国を去り、善神所を捨てて、天下飢渇し、疫病蔓延する
今日蓮、広く経文を引いて明らかに理非を示した

客は妄執既にひるがえり、耳目は朗らかになる「国土泰平、天下安穏は一人より万民に至るまで、好み願うことだ。早く全ての僧の供養を止め、永く聖僧に供養を致し、仏界を収めねば国は滅びる」

立正安国論 6 (るる訳)

2020-10-21 09:35:18 | 日記
法華経・涅槃経は一代五時の肝心なり。その禁じつに重し

謗法の者、正道を忘れ、法然の選択によって、益々愚痴の妄念を増す。あるいは法然を忍び木画の像に現し
あるいは法然の妄説を信じ言を彫り弘め仰ぐ。仰ぐ所はその家風、施す人はその門弟

あるいは釈迦の手指を切って弥陀の印相に結び
あるいは東方如来を改めて西土教主を据える
かくの如き群類これ破仏、これ破法、これ破僧である。これらは法然の「選択」によるなり

ああ悲しい。如来の禁言を背くこと
ああ哀れ。愚かで迷惑な語に従うこと。早く天下の安寧を思うなら、国中の謗法を断つべし