今の時代は物があふれ、自分で作らなくと殆ど必要な物が揃う。特に子供のおもちゃなどは、今自分で作ることは殆どしない。
物を作る行為は、欲しい物を手に入れる為だけではなく、
作る過程の中で色々学ぶことが出来る為、物づくりは価値のある物がいっぱい副産物として作り出される。
私達が子供の頃は、おもちゃは買う物だとは考えられず、
自分で作る事が普通であり、飛び道具を作ったり、おもちゃの船を造るため、建設現場に行き、大工さんに使わなくなった材料の切れ端をもらい受け、のこぎりを使い、釘を打ち、ナイフを使い、池に作った船を浮かべた。
時には頭でっかちになり、浮かべるとひっくり返ってしまったり、傾いたり、それをまともに浮かぶように修正をし
修正する過程で、船はどんどん形を変え、船らしくなっていく。
このように、物づくりに共通するものは、作る過程の中で、思考力とアイデアとデザイン制を考えながら工夫することによって、思いもよらない満足感を得ることが出来る喜びを味わうことも出来る。
作ることにより発想が生まれ、自分の限界も知ることが出来、時には自分の性格が、その過程の中で邪魔をしたり、その性格と格闘しなければならないときもあるのだ。
根気が養われ、諦める屈辱を味わい、自分と向き合いながら、自分に苛立ちを覚えながら造り上げていく。
自分で作ることにより、物づくりの苦労が分かり、物の価値が分かってくる。
理屈通りに行かないことや、望む物を作るには多くの時間がかかることなど、経験の中から多くのものを学ぶことが出来る。