よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

無駄を無くす意識

2011-09-14 13:29:31 | 住まいづくりの進め方、考え方

 今は亡き私のスーパーばあちゃんがいつも口癖のように言っていた。
「しまつせなあかん」・・と。
明治生まれのばあちゃんは、明治、大正、昭和を生き、日本の貧しい時代を生きてきた。

80歳を過ぎても山に芝刈りに行き、米30キロを背負い、縫い物もし、
畑にでて草を引き、内職まで手を伸ばしていた。
ある日・・何を思ったのか、「ちょっと来い、小遣いやろ!」
と私を呼んだ。

一枚のお札を取り出し、私に渡してくれた金額は 一円のお札だった。
100円札より1円札の方が高価だと思っていたのだろう。
その当時の100円札より、1円札のほうが立派だった。

果たして、今の時代「しまつしなさい!」と言葉に出す人は居るのだろうか?
豊かな時代を行き、レストランに行き好きなものを食べ、欲しいものは
殆ど手に入れることが出来、気に入らなければ簡単に捨ててしまうこの時代。

私達はいま一度、私達先祖が始末に始末を重ね、欲しいものも我慢し
作り上げて来た この国を、喰い散らかすのではなく、私達の子供や孫達に何かを残す事を考えなければいけないのではないだろうか?