私の親父は80年程生き命を閉じた。
大正生まれで、青春と言われる時代は戦争の中に生き、
終戦を迎え広島の原爆の後始末をしたと聞いている。
幸い放射線による影響も無く生きることが出来た。
戦地では地雷に引っかかり車ごと吹き飛ばされ、片方の耳は
聞こえないと言っていた。
捕虜を処刑する際、軍刀で首をはねたとも聞いている。
戦争の話はあまり多くは語ろうとしなかった親父だったが
生死を味わい、生き残るため人の命を奪わなければならなかった
そんな生き様は私達が理解出来ない生き方だったに違いない。
戦争が終わり、全く焼け野原となった日本。
東日本の被災地を映像でみるにつけ、戦後の日本も
こんな状態だったのだろうと想いながら見ている。
ゼロから出発し豊かな日本と言えるまでになった現在
過去の人達が、一生懸命復興に向け日本の経済を立て直し
生活を安定させた。
私達は今、豊かな時代に生まれ、苦労を知らない
経験をしない世代で、浪費をし資源は有限の物だとは
考えず、使い捨てに甘え、欲しい物を簡単に手に入れてきた。
今後日本は、もう少し私達の諸先輩が作り上げてきた日本
を守る事を考えなければならない。
積み上げてきた貯金を浪費するのでは無く、
少なくとも、その貯金に利子ぐらいは付けなければならないのでは無いだろうか?