3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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人生初のアフリカ大陸紀行 9 ―朝のサハラ砂漠編―

2018-09-01 20:38:46 | 
20180811

サハラ砂漠のテントで眼を覚ます。

寝たのは3時くらいなので、睡眠時間は3時間ほど。
朝起きたら寒かった。
つい先週までは酷暑で夜になっても平気で40度超える気温だったらしい。
40度切ったら“過ごしやすい”らしいからな。
テントで熱がこもって暑すぎて寝れない事もあるらしいが、俺の場合はそんな心配は無用。嵐だったからね。朝は寒さで目が覚めた。

雨は止んでいた。良かった…

昨日はトイレを済ますついでに、テントサイトの柵を出て少し外に出ようとしてみた。

しかし、それは無理だと直ぐに悟った。

闇だった。

目の前の真っ黒とでも言うのか。

周りに一切の光がないため、見ている景色が黒なんだよ。本当の闇。スマホのライトだけでは方向も何も分からない。



曇っていて、朝日が登るところは見れなかったが、この朝のサハラ砂漠は超絶景。

観たかった景色だ。

ここぞとばかりに写真を撮りまくる。
何処を切り取っても絶景になる。









しかもなんの音もしないんだよ。
俺たちが歩くざっざっって音しかしない。

朝の砂漠の静寂さに包まれた。

朝の砂漠の散策時間は30分ほどだったが、この時間が最もサハラ砂漠を感じらた時間であった。

大きな砂丘に登って後ろを振り向くと、俺が泊まったテントが見える。こんな感じの場所だったんだな。昨日は雨と闇で全く分からなかった。
貴重で素敵な場所に泊まれたもんだ。

テントの周りには既にラクダ達がスタンバイしている。コイツらはココで一晩過ごしたんだな。昨日の夜に鳴いていた奴もいた。その声が面白くて笑った。

テントに戻り、荷物を詰め込む。忘れ物は許されない。ここまで取りに行くなんてできないから。

その後はまた大きなテントに戻り朝ごはん。
パンとスープとフルーツとヨーグルト。充分である。相変わらず周りの人達は食べないんだよな…

朝ごはんを食べたらいよいよメルズーガの方に戻る。過酷な旅だったが、このテントにお別れするのは寂しい。改めて宿をバックに写真を撮ったが見事な写真になった。



またお世話になるラクダにご挨拶し、跨る。
相変わらず起き上がる時の前のめる感じ。

あ、そうそう。昨日の日記に書き忘れていたんだけど、行きの時に俺が乗ったラクダはラクダ使いの言うことを聞かないじゃじゃ馬であった。いや、ラクダではないのでじゃじゃラクダであった。
他のラクダは立ち上がる時にお腹のあたりを軽く蹴って、“シィ。シィ。”(って聞こえた)
と言うと立ち上がって行ったんだけど、俺のは合図を出しても一向に立ち上がらす、“バァァー”という喚き声をあげるばかりであった。漸く立ち上がる時も、“ビェー”と大声を上げて首を振り回す。何故言うことを聞かないのか。俺の乗り方が悪かったから、機嫌を損ねてしまったのだろうか。歩いている時は普通に大人しかったけど。


帰りの際、そいつは一番後ろに結ばれ、俺が跨ろうとしたら、“コイツは今日ホリデイだ”と言われていたのに笑った。荷物も誰も乗せずに歩いてる姿がまた可愛くて笑った。

帰りの行進は雨も雷もなく涼しく、静寂の中をゆっくり歩いた。気持ちよかった。
ラクダの揺れにもどうすればより力を入れずにのっていられるかが分かってきた。行きは腕がパンパンになったけど。

途中綱が切れてラクダが違う方向に向かって進んで行ってしまうアクシデントがあったが、暴走したりせず、おそらく決められているであろう方向をゆっくり歩いて行く。よく躾けられている&よう方角が分かるな。
ベルベル人の兄ちゃんもよく方角が分かるな。普通に裸足で歩いている。

帰りは1時間程で到着した。

行きて無事に帰って来れた。何とも想像を絶する体験であった。

帰り際にお世話になったベルベル人に呼ばれ、ラグの上に座る。

そこにラクダの木彫の置物や、サハラ砂漠の砂の瓶、カラフルな鉱石などいろいろ並べ出す。
お世話になったし、チップを渡そうとしていたので丁度良い。一品買っていこう。チップ代わりだ。
ラクダの置物はもう既にマラケシュのスークで買ったので、瓶に詰められたサハラ砂漠の砂を購入した。
散々お世話になったし、何も買わないのも気まずい。
ちょうど良いチップになった。

行きの時に預けた荷物を受け取る。今日はマラケシュに帰る日である。荷物の整理は必要ない。

ドライバーさんと合流し、帰路へ。


帰路はひたすら移動。2日間かけて来た所を帰りは1日で帰るのだ。
数か所の絶景ポイントで停まってくれたが、後はひたすら移動。

途中でドライバーさんが車を停めたと思ったらお祈りの時間であった。

後は途中何かの屋台で停まったが、何かと思ったら、ヤギの頭が連なってぶら下がっている呪術的な恐ろしい光景であった。


そして車は来る時に越えたアトラス山脈へ。

この山に差し掛かったあたりで天気が一転。

豪雨に。


山での豪雨は素で怖かった。何より断崖絶壁の山道を走っているので落石が怖い。
事実、小さい石が道路に落ちているのだ。

そして途中、大渋滞になっているところがあった。
なんと前の車が大量の雨水が流れ、道路が遮断され、立ち往生しているのだ。

もしかしたら当分ここで足止めされ、帰れないかも… そんな考えが頭の中を過る。


しかし、ドライバーさんはその立ち往生している車を手伝い、その濁流で寸断されている道を華麗なる神ドライビングテクニックで切り抜けた。

プロだな。そう思った。

そして最後の休憩ポイント。
そこは行に最初に泊まったサボテンの実を食べたポイントだ。
いよいよ帰ってきたな。そう思う。

文章で書くと相当端折っているが、ひたすら移動してきた。


そして最後のサプライズ。ドライバーさんがなんとタジン鍋をプレゼントしてくれた。

フセインさん最高の刺激的な3日間でした。ありがとう。


マラケシュに到着して宿でまずはシャワー。昨日入っていないどころか砂まみれだからね。
気持ちが良い。生き返る思いだ。

そして夕飯。

夕飯は俺の強い希望によりマック。
なぜ俺がマックに行きたかったというと、イスラム圏のマクドナルドはどういう感じなんだろうと興味があった。

マックはビックマックとコーラとポテト。
いたって普通のマックであった。

しかし、興味深かったのが、そのマックにはイスラムの女性もたくさんいたこと。
顔を黒い布でかくしてあの印象的なカッコをした人たちが、俺らがいつも見るマックの中にいるという光景が非常に珍しく、シュールに感じられた。

その後はまた1日目に行ったホテルでカサブランカを頂く。
もう顔を覚えられていて、入った時に今日も飲みに来たの?って感じでグラスをくいっとやるゲスチャーをされた。

この日はビールが究極的に飲みたかった。そして究極的においしかった。この砂漠の旅の打ち上げである。


サハラ砂漠の2泊3日の旅が終わった。
過酷な面もあったが、一生忘れない本当に貴重でエキサイティングな旅だった。


明日、日本に帰る。
残すは1日。

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